【渋谷厳戒】ハロウィーン「ＤＪポリス」も出動へ…路上飲酒は禁止です

ばーど ★

　東京都渋谷区で昨年秋、ハロウィーンが騒乱状態になった問題を受け、区は２４日、週末の２６日とハロウィーン当日の３１日に警備員を各日１００人以上動員すると発表した。警備員は防犯カメラの付いた監視台からマナー向上などを呼びかけ、トラブル防止に努める。警視庁も２６日から機動隊員らを配置し、警戒を行う。

　長谷部健区長が２４日の記者会見で明らかにした。区が補正予算で対策に投じるのは約１億円で、警備費が９割を占める。警備員は２６日に１１２人、３１日に最大１４０人配置され、監視台から拡声機で呼びかけ、混雑緩和にも注力する。

　昨年のハロウィーンでは若者ら約３１万人が渋谷を訪れ、酒に酔って路上の軽トラックを横転させるなどして計２７人が逮捕された。区は今年６月、ハロウィーンなどの期間限定で、渋谷駅周辺の公共の場所での飲酒を禁止し、事業者には酒類販売の自粛を求める条例を制定。今年は１０月２５～２７日と３１日～１１月１日、対象地域の路上や公園での飲酒が禁止される。また、酒類販売の自粛を求める期間を１０月２６日と３１日の午後６時～翌日午前５時としている。

　長谷部区長はこの日、「世界に誇れるハロウィーンにしてほしい。条例はいつかなくしたい」と述べた。対象地域では期間中、区職員が３人１組で巡回。路上飲酒をする人や酒類販売を確認した場合は指導する。３１日には仮設トイレを４か所に計６０基設置する。

　一方、警視庁も渋谷センター街やその周辺で、警察官が制服姿で巡回して「見せる警備」を行うほか、軽妙な語り口で群衆を誘導する「ＤＪポリス」も出動する予定。今年も多くの人出があった場合は、「車両突入テロ」を防ぐために車止めの資機材を並べたり、違法なドローンを捕獲する専門部隊を配置したりすることも検討している。

　多くの人が仮装を楽しむ一方、悪質な事件も相次いできた渋谷のハロウィーン。条例に罰則はなく、不安を募らせる人は多い。

　道玄坂の「バー銀座パノラマ渋谷店」は、２８～３１日の４日間の休業を決定。２年前からハロウィーンの時期になると客足が遠のき、１日数人の日もあった。オーナーの榎本聖之きよゆきさん（４４）は「渋谷のハロウィーンは危ないと認知されてしまっていて、思い切って休むことにした」と語る。

　酒類販売の自粛を決めた「ＭＥＧＡドン・キホーテ渋谷本店」は、金属ネットで酒売り場を塞ぐ。長谷部洋平店長（３８）は「安心して遊びに行ける渋谷のハロウィーンを作りたい」と話す。

　渋谷センター商店街振興組合の小野寿幸理事長（７８）は「昨年は看板やガラスを壊された店がたくさんあり、みんな怒り心頭だった。今年は警察と連携し、警備をしっかりしてもらいたい」と話した。

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2019/10/26 14:50
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