【千葉】体育館の屋根吹き飛んだまま、床は水浸し…千葉市の小学校

みつを ★

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体育館の屋根吹き飛んだまま、床は水浸し…千葉市の小学校
2019/09/18 22:46

　台風１５号が直撃した千葉県で１８日、公立小中高校１４校の授業が新たに再開された。休校が続くのは館山市の１校のみで１９日から再開される。再開されても、断水が続く学校では教員が給水所で水を調達し、停電が続く地域では給食のメニューを変更するなど、普段の学校生活は取り戻せていない。学校行事は、延期を余儀なくされ、体育館の屋根が吹き飛んだままの学校もある。

　この日、授業が再開された君津市立坂畑小学校で、体育の授業を終えた児童たちが廊下に置かれた給水器を取り囲んだ。１年の男子生徒（７）は紙コップに注いだ水をごくりと飲み、「おいしい水だね」と笑顔を見せた。

　君津市では１８日現在、県内最多の６３００戸で断水が続き、同校でも飲み水が出ない。教員は１５０メートルほど離れた給水所から１６リットルの水をくみ、廊下に置いた２台の給水器に入れる。鈴木剛始校長は「運動会の練習も続き、脱水症状にならないように水は大切」と話した。

　給食にも影響が出ている。県教育委員会によると、停電の影響で複数の業者が牛乳を卸せなくなり、県内５４市町村のうち４０市町の一部学校で牛乳を提供できない。

　富津市立湊小では、児童たちは水筒を持参して登校した。この日は米飯の給食だったが、停電で工場が稼働せず、学校の調理室で作ったスパゲティを代わりに出した。５年の男子生徒（１１）は「ご飯や牛乳がないのは給食らしくないけど、スパゲティもおいしい」とほおばった。

　行事へも影響を及ぼしている。文部科学省は１７日、千葉県教委と千葉市教委に対し、修学旅行や運動会などの行事を中止せず、土曜日を使うなどして授業時間を確保するよう求めた。千葉市では３２校（１８日時点）が小学５、６年の宿泊体験学習の秋や冬への延期を決めた。

　体育館などの施設被害も深刻だ。県教委によると、千葉市立を除く県内公立小中高と特別支援学校計５９２校（１３日時点）でフェンスやガラスの破損などの被害を受けた。千葉市教委によると、市立校の８割近くの１３０校が被害に遭った。

　千葉市立稲浜小（美浜区）では体育館の屋根が吹き飛び、館内の床は水浸し。改修工事が来春の卒業式までに間に合わない可能性もあり、小林さおり校長は「できるだけ不便をかけないよう工夫したい」と話した。