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【社会】中曽根元首相 改憲に意欲を示す 新憲法制定議員同盟

224 :名無しさん@1周年:2016/05/03(火) 18:16:06.66 ID:PNifOgQJ0.net
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もともと日本に存在しなかった「個人主義」の呪縛から脱出せよ 拓殖大学学事顧問・渡辺利夫

◇日本には存在しなかった観念
インディビデュアル(individual)は現在ではごく普通に「個人」として使われているが、この言葉が導入された頃の日本にはそういう観念は存在しなかった。
神や社会に対する究極的な単位として、それ以上は細分化できない唯一の存在といった意味での個人が、かつての日本になかったことは柳父氏のいう通りであろう。当時、日本人は社会の「身分」として存在はしていても、個人としてではなかった。

いま社会といったが、これも後世の造語だという。今日使われているようなソサイエティ(society)の訳語である「社会」に対応する現実は往時の日本にはなかった。存在したのは家とか藩とか邦といった集団における身分であった。
個人を構成単位とする人間関係を社会だとする考えは、柳父氏によれば、むしろこの訳語が成立して以降のことらしい。
個人についていえば、福澤がまずは「人」、次いで「独一個人」と訳し、その後、独が落ちて「一個人」、さらに一が落ちて「個人」になったと柳父氏は追跡する。また社会については、中村正直が同じ目的をもった人々の集まりという意味をこめて「会社」と訳したという。
実際、福澤、中村ら当時の代表的知識人が集った西洋思想啓蒙(けいもう)の場が明六「社」であった。そういう社の集まりが「会」であり、社会となったというのが柳父氏の究明である。
個人は身分に、社会は世間に対比されて、それぞれ前者の方が後者よりも高い価値をもつ観念であるかのように受け取られてきた。個人や社会という現実の有無にかかわらず、その言葉自体が自己運動を展開してきたと柳父氏は主張したかったのであろう。

◇俎上に載せるべき13条と24条
言葉が「人間の道具として使いこなされているのではなく、逆に、何らかの意味でことばが人間を支配している」と氏はいう。「個人主義」や「社会主義」ともなれば、これはもう思考の専制と支配そのものだというべきであろう。
社会主義の方は冷戦崩壊とともに人々を惹(ひ)きつける魅力はすっかりうせてしまったが、個人主義の方は衰えるどころか、むしろ強化されつつあるかにみえる。

安倍晋三政権の長期化が予想される中にあって憲法改正論議が高まりつつあるものの、焦点は第9条のみ、それ以外には論じるべき条項がないかのような様相である。
第9条問題が喫緊のテーマであることに異論があるはずもないが、同時に議論の俎上(そじょう)に載せねばならないのは第13条と第24条である。

前者は「すべて国民は、個人として尊重される」であり、後者は「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立」するとある。第13条は個人至上主義そのものであり
第24条は独立した個人から構成されるものが夫婦であるというのみ、これが共同体の基層をなす家族の形成主体だという観念を少しも呼び覚ましてはくれない。
結婚、出産、育児といったライフサイクルをどう形づくるかは個人の自由な選択によるべきだという規範意識が第24条の背後には潜む。
個人至上主義を克服して家族再生のための憲法上の担保がなされなければ、民法をはじめとする下位法の改正や政策は後手に回らざるをえまい。

◇国家の命運は家族の再生だ
私は奉職する大学の日本近代史講義の冒頭でこう説く。現世の自己の存在のみがすべてだなどと考えるのは不道徳である。諸君には父母がおり、祖父母、曽祖父母、祖先がある。
数世代を遡(さかのぼ)るだけでゆうに百人を超える血族があり、その内の一人が欠けても諸君はここには存在していないのだ。諸君のもつさまざまな属性は遺伝子の情報伝達メカニズムを通じて血族から諸君に移し替えられている。
それゆえ個人はすべて歴史的存在なのだ。現世の個人は連綿とつづく血縁の中の一人の旅人である。死せる者のいうことにも耳を傾けながら現世を選び取るという感覚を呼び起こそうではないか−。
日本という国家の命運は、外敵からいかに身を守るかにかかっていると同時に、共同体の基層にある家族の再生をいかにして図るかにも委ねられている。国人よ、まだ遅くはない、個人主義の呪縛から脱しようではないか。
http://www.sankei.com/column/news/160503/clm1605030004-n6.html

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