【裁判】石綿肺がん、「肺内の石綿の本数が基準に満たない」ための労災不認定は不当　処分取り消し求め提訴 [6/10]

かじりむし ★＠＼(^o^)／

石綿肺がん:「労災不認定は不当」処分取り消し求め提訴
http://mainichi.jp/select/news/20140611k0000m040086000c.html
毎日新聞【大島秀利】　2014年06月10日　20時31分

　◇本数の認定制限めぐり、１２年３月の新基準規定で初訴訟

　発がん物質のアスベスト（石綿）が飛散する建設現場で２３年以上働いて肺
がんで死亡した岡山県井原市の男性（当時６６歳）の遺族が１０日、肺内の石
綿の本数が基準に満たないために労災不認定としたのは不当として、国を相手
に処分取り消しを求める訴訟を岡山地裁に起こした。本数規定を巡り、同様の
訴訟の判決は５件あり、すべて原告側が勝訴している。

　本数による認定制限は、厚生労働省の旧基準（２００６年）には明示されて
おらず、０７年の事務処理通達で、乾燥肺１グラム当たりの石綿小体（たんぱ
く質で包まれた石綿繊維）が５０００本未満は原則的に不認定としていた。厚
労省は１２年３月、基準を改定し、「５０００本以上の石綿小体が検出され、
かつ石綿にさらされる作業の従事歴が１年以上」と明記した。今回の訴訟は、
新基準の本数規定をめぐる初の訴訟となる。

　訴状によると、男性は１９７４年以降、２３年８カ月以上にわたり建設現場
で大工として働き、石綿粉じんを吸った。０８年に肺がんと診断され、今年１
月に死亡した。笠岡労働基準監督署は男性の肺内の石綿小体は１８４５本で基
準を満たさないとして、１２年６月に労災不認定を決定した。

　原告側は「国際的には１０００本以上であれば仕事で石綿を吸ったレベルと
認められている」などと主張している。

　原告側によると、旧基準の事務処理通達での本数規定を根拠に労災不認定と
され、患者側が提訴したケースはこれまで６件あり、うち５件で患者側の勝訴
判決が確定。残り１件も訴訟途中で労基署が処分を取り消し認定した。勝訴し
た５件の患者の石綿小体数は４６９～１２３０本だったという。

　笠岡労基署は「訴状を見ておらず、コメントできない」としている。

【裁判】石綿肺がん、「肺内の石綿の本数が基準に満たない」ための労災不認定は不当 処分取り消し求め提訴 [6/10]

【裁判】石綿肺がん、「肺内の石綿の本数が基準に満たない」ための労災不認定は不当　処分取り消し求め提訴 [6/10]