【刺青】２週間で消える…「新種」タトゥーがあるらしい

次郎丸 ★

２週間で消える…「新種」タトゥーがあるらしい
17:35
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190316-OYT1T50185/

　一度体に刻むと消すのは難しく、江戸時代には罪人の印にも使われたという入れ墨。今ではタトゥーと呼ばれ、外国人がファッションで入れているのを見かける機会も増えた。ただ、抵抗感を持つ人は多く、結婚や就職で障害になることもあると聞く。そんな中、若い女性に人気の「新種」のタトゥーがあるらしい。（行田航）

◆専用サロン登場

　「一生体に残ると思うと、ちょっと嫌。でも『期間限定』なら会社にもばれないし、気軽にできる」

　大阪市内の女性会社員（２４）は、足首に小さな星の絵柄などを何度か入れている。見ても普通のタトゥーと違いは分からないが実は別物。２週間ほどで消えるのだ。

　通常のタトゥーは針を突き刺して皮膚の内側に色素を注入する。このため医師免許がない彫り師の施術が医師法違反に当たるかどうか裁判で争われている。

　女性が受けたのは、肌は傷付けず、ペン先で色を染みこませる施術。使われるのは、「ジャグア」と呼ばれる中南米の木の果汁で作った濃紺のインクで、新陳代謝で自然に色が落ちていくのが特徴だという。

　約５年前から米国などで広まり、日本でも一部のネイルサロンや美容室がサービスを開始。専用の施術サロンもできている。

※中略

　◆タトゥー＝米国では４０歳までの成人男女の約４割が入れているとの調査結果もあり、サッカーなど海外のプロスポーツ選手にも見られる。日本の入浴施設では「不快に感じる客もいる」との理由で利用を断る施設が多い。訪日外国人の増加を受け、政府は２０１７年、法的には拒否の理由にあたらないとの答弁書を閣議決定している。

◆本物は除去２年超も、結婚・就職前に後悔

　通常のタトゥーを消すには、美容外科などで医師の除去治療を受ける必要があり、費用も時間もかかる。

　大阪梅田中央クリニック（大阪市北区）では、年間約１００人に上り、１０年前の２倍になった。

　梶昇吾院長によると、「若気の至りで入れたが、後悔している」という人が多く、女性は結婚がきっかけというケースが多い。

　ある女性は、肩にタトゥーがあり、「相手の男性は理解してくれているが、ウェディングドレスを着た時に親族に見られたくない」と相談に来たという。「子どもが大きくなった時に母親をどう思うか心配」「一緒にプールや温泉に行きたい」という女性もいた。

　就職や転職が理由の人は男女問わず多く、警察などの公務員や看護師が目立つという。

　除去は、レーザー照射で色素を分解したり、皮膚を切除したりするのが一般的で、柄の大きさによっても違うが、痕を消すまでに２年以上かかることもある。費用が１００万円を超える場合もあり、梶院長は「タトゥーを入れるのは個人の自由だが、どこまでの覚悟があるか立ち止まって考えてほしい」と話す。