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【株禁】タクシードライバーの雑談日記 102冊目

629 :国道774号線:2017/02/05(日) 16:09:13.76 ID:WKe3+k2J.net
メキシコの田舎町。海岸に小さなボートが停泊していた
メキシコ人の漁師が小さな網に魚をとってきた
その魚はなんとも生きがいい。それを見たアメリカ人旅行者は

「すばらしい魚だね。どれくらいの時間、漁をしていたの」 と尋ねた

すると漁師は

「そんなに長い時間じゃないよ」
と答えた。旅行者が

「もっと漁をしていたらもっと魚が獲れたんだろうね。おしいなあ
と言うと
漁師は、自分と自分の家族が食べるにはこれで十分だと言っ

「それじゃあ、あまった時間でいったい何をするの
と旅行者が聞くと漁師は

「日が高くなるまでゆっくり寝て、それから漁に出る。戻ってきたら子どもと遊んで、女房とシエスタして。 夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて歌をうたって…ああ、これでもう一日終わりだね」


すると旅行者はまじめな顔で漁師に向かってこう言った


「ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した人間として
きみにアドバイスしよう
いいかい、きみは毎日もっと長い時間漁をするべきだ
それであまった魚は売る。
お金が貯まったら大きな漁船を買うそうすると漁獲高は上がり儲けも増える。
その儲けで漁船を2隻、3隻と増やしていくんだ
やがて大漁船団ができるまでね
そうしたら仲介人に魚を売るのはやめだ
自前の水産品加工工場を建ててそこに魚を入れる
その頃にはきみはこのちっぽけな村を出てメキソコシティに引っ越し
ロサンゼルス、ニューヨークへと進出していくだろう
きみはマンハッタンのオフィスビルから企業の指揮をとるんだ」

漁師は尋ねた

「そうなるまでにどれくらいかかるのかね」

「二〇年、いやおそらく二五年でそこまでいくね」

「それからどうなるの」

「それから? そのときは本当にすごいことになるよ」
と旅行者はにんまりと笑い、
「今度は株を売却して、きみは億万長者になるのさ」
「それで?」
「そうしたら引退して海岸近くの小さな村に住んで
日が高くなるまでゆっくり寝て日中は釣りをしたり
子どもと遊んだり奥さんとシエスタして過ごして
夜になったら友達と一杯やってギターを弾いて
歌をうたって過ごすんだ。 どうだいすばらしいだろう」

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