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仁義の墓場

228 :この子の名無しのお祝いに:2020/04/16(木) 10:14:22 ID:JTcL1VJc.net
石川「庭場は庭場だ」(縄張を荒らされて黙っている訳にはいかない)=ヤクザとしては正しい。
石川「ブクロへ連れてけえれ、ジュクの水は合わねえつってるぞ」
(よその縄張のバーに自分の情婦を送り込んで豪遊(これも縄張荒し)している幹部を刺す)
=これも考えは浅いが筋は通っている。
親分「靴磨きのショバ代なんぞメじゃねえんだよ」=メンツより銭勘定優先、ヤクザとしては外道。

親分にヤキを入れられた後も、「指を詰めなきゃ男が立たねえ」と騒いでいたが、酒を飲まされ泥酔、
その挙句、抑えていた本心が爆発。「てめえばかり貯め込みやがってよ!」
キレタ親分が日本刀を持ち出し、揉み合いになって刺すも、最初から殺意があったというよりは
事故に近い。

石川は本来のしきたりを重んじる古いタイプのヤクザであり、企業家した現代ヤクザの親分とは、
考え方に相違があり、そのズレが増幅した結果の刃傷沙汰であって、狂人な訳ではない。

大阪に所払いになり、所在無しで覚せい剤に手を出すようになる。そして中毒になり、新宿に
舞い戻る。兄弟分の今井の組に身を寄せるが、すぐ親分の知る所となり、今井は石川にすぐ
逃げるよう説得する。

石川「おめえ、小刑(少年刑務所)で言ったじゃねえか、どんな時でも助け合うのが兄弟分だって」
今井「だから助けようとしてんじゃねえか。大阪が嫌なら他の念達先考えてやるから」

古い考えの石川にとっては、今井は組が大事で自分を厄介払いしたいようにしか受け取れない。

石川「おめえ、いつからそんな猛者のない野郎になったんだ?」(昔の今井はこんな奴じゃなかった、
昔ならどんな相手とだって兄弟同士一緒になって闘ったじゃないか、と言いたいのだ)

組織人、社会人的思考が持てず、だからこそ反社会的人物でありヤクザになるしか生きる道の
ない石川にとっては、銭ゲバの親分も建前論を口にする今井もほんとうのヤクザではない。

だから、道を踏み誤っている兄弟を正すには殺すしかない、殺して死なせた情婦と共に一緒の
墓で眠るのだ。自分だけがヤクザとしてのスジ(仁義)を守り通した最後のヤクザであり、自分と
共に仁義も死ぬのだ。だから「仁義の墓場」なのである。

それが正しいとか言っているのではなく、石川としてはそう考えての行動だったのだ、と思うのだ。

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