2ちゃんねる ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50    

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

仁義の墓場

209 :独り言a.k.a元祖御用一般人 :2018/03/10(土) 04:24:26.83 ID:5OwQCJCR.net
>>198
たぶん深作自身が自分でも何が撮りたいのかよく分かっていなかった。

強いて言えば、たぶん深作は自分が撮ってきたヤクザもの・実録もの、、
その自己否定が撮りたかったのでは?
『仁義なき戦い』でも甘過ぎる。実際のヤクザなんかただロクでもない、本当に暴力だけの
存在なんだと、、

ちなみに深作は『仁義の墓場』の次の『県警対組織暴力』では男の友情と裏切り物語になって結局はま
た「甘く」なっちゃうんだよね。
でも更にその次の『資金源強奪』は主人公(北大路欣也)が情け容赦のない仁義もクソも無い男になり(そんな男
が途中で通り掛かりの女性に掛けた人情のお陰で救われるという皮肉なラスト)、『新仁義なき
戦い 組長の首』は文太演じる主人公がその執拗な執念だけで最後に大組織をひっくり返
してしまい、、、、
、、この時期の深作作品は自作の自己否定・脱構築を繰り返していた感じ。

深作は内心では『仁義なき戦い』シリーズの高評価に戸惑っていた感じがするけどね。
「本当はもっと索漠とした映画になる筈だったんだけど、ついつい甘くなっちゃったんだよなあ」
ってのはあったと思う。
『暴走パニック 大激突』は完全にヤケになっていたし(どうせ今の日本でハリウッド的な
本格カーチェイスは無理だからヤケクソで遊んじまおうと)、『新仁義なき戦い 組長最後の日』も
ラストに残るのは復讐を成し遂げた主人公(文太)の妄執とその後の虚無感だし、、

在日問題を取り込んだ社会派調ヤクザ映画『やくざの墓場 くちなしの花』、これも男(松方)の執念の話に
なっていた『北陸代理戦争』、、
ヤクザを描き続けて最期は「理屈では割り切れない人間の妄執」といった辺りに行き着いて、
そして深作はヤクザを描くのをほぼ止めた。

総レス数 256
74 KB
新着レスの表示

掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50
read.cgi ver.24052200