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「昭和残侠伝・血染の唐獅子」はいい映画だった

1 :花田秀次郎:04/06/07 23:43 ID:uS4GCON4.net
「昭和残侠伝・血染の唐獅子」は、何度見てもいいね。
高倉健、藤純子。
この二人の絡みはワクワクドキドキですね。

2 :この子の名無しのお祝いに:04/06/08 00:20 ID:Qv9SFBeP.net
おれは八作目の「吼えろ唐獅子」が好きだな。松方弘樹と
光川環世の添い遂げられない恋物語が切なかった。
そして二人の仲を引き裂くばかりか無惨にも殺害に及んだ
憎っくき親分(葉山良二)に、健さんの怒りが爆発する。
そりゃもうカタルシスですよ、あなた。

3 :花田秀次郎:04/06/08 18:37 ID:KNsQreTu.net
「吼えろ唐獅子」は、佐伯清監督ですよね。このシリーズの生みの親で、他では1〜3、9作目と5本を作っていますか。
ここでは、松原千恵子さんが可愛かったですね。健さんの殴り込みは「待ってました!」の世界ですからね。
私は、アクション場面なら、「唐獅子牡丹」の刀がぶつかるところで火花が散る場面が強烈に印象に残っています。
時間と見る意欲があったら、もう一度、「昭和残侠伝・血染の唐獅子」を見でみて下さい。
 最高ですね。藤純子さんの出てくる全ての場面は、マキノ雅弘の世界そのものです。女の色気、初々しさという観点からも。
私自身、最初みたときは、特に、いう感じだったのですが。見れば見るほど、その世界に惹かれていったところがあります。

4 :この子の名無しのお祝いに:04/06/08 21:26 ID:JZFR+mOn.net
一作目もいいよ。わたいは一作目がいっち好き。
でも高倉健が一番はまったと思ったのは、主役じゃないんだけど
「緋牡丹博徒」と、その三作目の「花札勝負」でゲスト出演した
ときだな。この二作の高倉健はほんとに素晴らしかった。

5 :名無しさんは見た:04/06/08 23:05 ID:Gz4HmG6W.net
マキノ雅弘監督『昭和残侠伝 死んで貰います』(1970)に感動しました。
銀杏の木の出会い、山本麟一さんのカッコ良さ、素晴らしいです。



6 :この子の名無しのお祝いに:04/06/08 23:33 ID:TMzcb9FS.net
高倉のゲスト出演ならやっぱ「侠客芸者」が良かった。


7 :花田秀次郎:04/06/09 12:12 ID:5Nii+rur.net
 『昭和残侠伝 死んで貰います』の銀杏の木の下の出会い、思い出します。
健さん、純子のコッテリした絡み。良かったですね。
この当時、全学連などで、任侠映画ブームになっていて、彼らがどっと押し寄せたような記憶があります。
 東大駒場祭での橋本治さんのポスター「止めてくれるなおっかさん。背中の銀杏が泣いている。男東大どこへ行く!」
が有名になったのは、この頃ですか。
 また、脇で登場する健さんもいいですね。「緋牡丹博徒」はもとより、「男の勝負」なども思いだします。
いいとこどりですかね。

8 :この子の名無しのお祝いに:04/06/09 15:50 ID:D2/wkumj.net
いいとこどりってことで言うと、菅原文太主演の「懲役三兄弟」かなあ。
あれは健さんがおいしいとこ全部持ってった感じ。
この映画が撮られたのが昭和44年で、てことはまだ文太も東映では
ぺーぺーだったわけで、当時日本の映画界をしょって立ってた健さんに
おいしいとこ持ってかれたのもむべなるかなってとこなんでしょうね。

9 :花田秀次郎:04/06/09 19:40 ID:2rvmtDz+.net
「懲役三兄弟」は、文太主演でしたか。すっかり忘れていましたね。
昭和44年だと、前年の11月に「緋牡丹博徒・一宿一飯」で悪役をやっていましたね。その後の映画ですから、まだ東映では、これから、という感じでしたね。
 インタネットで検索したら。これも「昭和残侠伝」と同じ佐伯清監督。そして健さんがかっこいい、とありました。
はまるはずですね。健さんと文太の道行きと、いうのは他にありましたかね?
 記憶にないですね。

10 :@マキノ:04/06/09 20:38 ID:f9enkH7G.net
これって津川雅彦がどもりで出てるやつ?
死ぬ前の最後のセリフをどもらないのに
マキノらしさを感じてとってもグッドです。

11 :花田清輝:04/06/09 23:05 ID:HsHQEV21.net
しかし、はたしてそうか。

12 :花田秀次郎:04/06/09 23:38 ID:2rvmtDz+.net
そ、そ、そうです。(ドモってどうする?)
少し、思い出しましたか?それが「昭和残侠伝・血染の唐獅子」です。
タケ(津川雅彦)が、いい味を出しています。健さんと池部良の殴り込みに付いて行き、
「三社祭りの馬鹿踊りだ!」と言って、二人に刀を差し出すところなんか
絵になっていますよね。まさに、マキノさんの粋なところですか。
気がつかなかったけど、最後はドモッていなかったのですか?
 なるほど??

13 :この子の名無しのお祝いに:04/06/10 00:08 ID:+x5wsHtU.net
「昭和残侠伝」は9作とも全部好きですね。
一番と言われると難しいが
第1作と2作「唐獅子牡丹」、そして第5作の「唐獅子仁義」
最終作の「破れ傘」が印象に残ってます。
(もちろん「血染めの唐獅子」もいい)
最終作の「破れ傘」は鶴田浩二、安藤昇らキャスティングも
豪華でしたね。(ちょっと死んでしまう人が多過ぎるけど)

健さん作品で意外と良かったと思うのは73年に上映された
「現代任侠史」。まさに現代版の「唐獅子牡丹」って感じ
かな。
もう1回、健さんに任侠映画やってもらいたいな。
池部良も元気なら出て欲しい。
つくれよ東映!


14 :この子の名無しのお祝いに:04/06/10 18:26 ID:bMgDcTnd.net
>>14
漏れも禿同だが、いかんせん、彼らのような人材が今の俳優にはいねえからな・・・

15 :花田秀次郎:04/06/10 21:34 ID:IcUmcKt9.net
 数年前、俊藤浩次さんがプロデュースして作った高嶋政宏主演の「残侠」を見に行きましたが。
今までのいいところを押し詰めたような作品でしたが、やはりね。
私の感じでは、高嶋は上背もあり健闘していたように思いますが、相手役がね?
藤純子じゃないし。マキノさんのような演出もないし(ムリだろうけど)。
その辺りが、モノ足りなく思いましたね。
 ところで、当時の「昭和残侠伝」は、全部面白かったですね。だから、ブームが来たのでしょうけど。
「破れ傘」は最後となった訳だけど、正月映画で東映オールスターキャストでしたね。
73年の「現代任侠史」、申し訳ないけど、頭の中は、カラッポになっています。
機会があったら、また見直してみます。

16 :この子の名無しのお祝いに:04/06/11 00:40 ID:Mng32scn.net
健さん全盛期の任侠映画と今の極道Vシネを比べるのも
おかしいけど主演の貫禄が圧倒的に違うのはもちろん、
悪役の存在感も大きく違い過ぎますね。
安部徹、天津敏、山本麟一、河津清三郎、今井健二、
名和宏、八名信夫、汐路章(全部書ききれない)など
一度見たら忘れない顔だったけど、最近の悪役は何回
見ても名前はもちろん顔も覚えられない。
情報収集のスピードは昭和と現在では比較にならない
のだが。

17 :花田秀次郎:04/06/11 12:56 ID:00340Z1N.net
 悪役、いろいろな役者がいましたね。
安部徹は定番だったし。
「血染の唐獅子」の天津敏(三日仏)は逆に好感を持ってしまいそうでした。
山城新吾(一升桝)とのやりとりは良かったな。
「オレの気に障る奴は、三日目に仏になるんだな」
「わりと、情のねぇいい名前だな!」
河津清三郎とか、水島道太郎はマキノ一家だったので、何もいわなくても息が合っていたし。
今井健二は、健さんと同期だし。
。。。
 Vシネは見ていないので、わかりません。

18 :この子の名無しのお祝いに:04/06/11 13:07 ID:gfhGEUQe.net
台詞はみんなイイ!

「泣くと秀さんに嫌われるぞ」
「死にに逝くんだ、泣いてくれなきゃ逝けや死ねえよ」
「死なせやしねえよ、兄さんが助っ人に行くんだ」

19 :花田秀次郎:04/06/11 19:05 ID:VYAyencU.net
兄の風間重吉(池部良)と秀次郎(健さん)が、文代(藤純子)に言うところですね。
この前が、タマランのんですよね。
・・・・
新しい着流しをきて現れた秀次郎が。
(秀次郎)「見てくれ。似合うだろう!」
(文代) 「そうね。似合う。」。。。
(秀次郎)「文(ふみ)ちゃん。飲もうよ!」
(文代) 「。。。あんたに、長い間伝えないで」
     「あんたに喜んでもらおうと思って、一生懸命ぬった着物よ!」
     「着てくれて、うれしいはずなのに。。。」
     「どうして。どうして、泣かせるの?」
     「あんたの死に衣裳!」。。。
(秀次郎)「文ちゃん!」
(文代) (小刀をもって)「これ何?!」
(秀次郎)「よせよ!」
(文代) 「放して、、放して。。イヤーッ」
     「死んじゃイヤーッ!!」。。。
(秀次郎)「文ちゃん。でけえ声、出さないでくれ。頼むよ」
(文代) 「。。。叱られてもいい。ぶたれてもいい」
     「私、泣く。。。」(ウーッ)
(秀次郎)「叱りゃしないよ。」
     「だが、聞いてくれ!」
     「俺はカシラだ。」
     「何の力もないこの秀次郎を。なぜ皆んなはカシラにしたか」
     「ガキのときから意地と根性だけが取り柄のこのオレを」
     「由緒ある鳶政のカシラにしてくれたんだ」
     「これ以上、阿久津の奴つらに、仲間こきざみに殺されてたんじゃ」
     「死んだカシラ。いや、博覧会場は出来ねえんだ」。。。
     「文ちゃん!俺はもう我慢できないんだ!」
     「そんな俺のことは。。」
(文代) 「。。。あきらめ切れない。ムリよ!」
(秀次郎)「俺だってムリだよ。。。」
     「俺もおまえに惚れてんだぜ!!」。。。
(文代) 「はじめてね!惚れたなんて言ってくれたのは!」
     「私、悪いお嫁さんになるとこだったわ」
(秀次郎)「。。。勘弁して」
(文代) 「ウーッ」(泣く)。。。
・・・・
何度、見てもいいんですよね。
これがマキノ雅弘の世界なんでしょうね。

20 :この子の名無しのお祝いに:04/06/11 22:40 ID:scDkQgp/.net
マキノというとあれがあったな。あれ、なんてったかな。
あのほれ、あれだよ。む〜ん、思い出せないや。
思い出したらまた書くね。
んじゃ!

21 :この子の名無しのお祝いに:04/06/11 22:54 ID:scDkQgp/.net
送信したら途端に思い出したよ。人生なんて案外そんなもんだよね。
このへんどうなってんのかね、人間の記憶とその再生のからくりなん
てのは。
思い出そうと懸命になると思い出せなくて、もういいやって感じで
匙投げちゃったりすると思いがけなくも記憶が甦ってきたりする。
要するに人間はまだまだ謎に満ち満ちているていうことなのかな、はは。

んじゃ!

22 :この子の名無しのお祝いに:04/06/11 23:06 ID:scDkQgp/.net
ノーガキ垂れてたら肝心のこと書くの忘れちったよ!
そうさ、マキノの作品のことを書くつもりだったのに、おいらと
きたひにゃ(-_-;)
おいらそこで「侠客列伝」て映画のことを言いたかったわけなんだよね。
うん、確か侠客列伝てタイトルだったと思う。
なんか任侠版忠臣蔵って感じの作品。とってもおもしろかった。
あれビデオしてくんないかな、東映。頼むせ、東映!
んじゃ!

23 :花田秀次郎:04/06/12 09:53 ID:vWYOhezy.net
 「侠客列伝」は、任侠映画全盛の頃に公開した最初のオールスター映画ですよね。
仰る通り「忠臣蔵」をベースに作られているのでしょが、健さん、鶴田、若山、純子が輝いています。
この辺は、東映が時代劇(「任侠東海道」など)から得意とするところですかね。
 続いて、
「博徒列伝」、「渡世人列伝」、「飛車角と吉良常」などが、その範疇の映画なんでしょう。
ただ、オールスター映画というのは、どの役者(スター)にも顔を持たせるため総花的になりがちで、
今いち、映画の内容がボケルところがありますか。
 まァ、この「侠客列伝」は、マキノだったからか?ですが。
それをあまり意識させなかった映画だ、と思います。

24 :花田清輝:04/06/12 13:39 ID:l47RVPmR.net
しかし、まあ、そんなことはどうでもいいのだ。

25 :この子の名無しのお祝いに:04/06/12 15:23 ID:3sHcODmP.net
>>17
山本麟一、この人は健さんの作品にはよく出て来た。
この人、健さんの大学時代の先輩で、東映ニューフェイスの1年先輩だった。
長功の序を尊ぶ健さんは「山本先輩、山本先輩」と慕っていたという。
すごく面倒見がいい人で、健さん以外にも多くの若手俳優に慕われていた。
『昭和残侠伝』だと、『唐獅子仁義』の善玉(健さんを庇って殺されてしまう)と
最終編『破れ傘』の非情な悪玉親分が印象に残っている。
『山口組三代目』『三代目襲名』の岡精義役も良かった。
若くしてこの世を去ったのが惜しまれる。

26 :花田秀次郎:04/06/12 21:29 ID:vWYOhezy.net
 健さんは山本麟一と仲が良かった、と聞きますが。
大学の先輩だった訳ですか。それは知りませんでした。
結構、いい役で出ていますよね。
印象に残っているのは、「緋牡丹博徒」のお竜さんの娘時代に世話をしていたのとか、
「網走番外地」でにしん船での争いとか
「死んで貰います」のイカサマ師とか、
数えあがれば、まだまだ、ありますね。

27 :この子の名無しのお祝いに:04/06/12 22:43 ID:zD3ZpJt9.net
考えてみりゃ健さんのもう一つの代表作シリーズ、「日本侠客伝」も
マキノだよな。
そういえば侠客伝の一作目とこの「血染めの唐獅子」は内容が重なり
合うところが結構あったような気ぃするな。

おれは健さんと渡哲也が任侠映画で共演するのを一度見てみたかったよ。
渡はどっちかというとリアリズム系(実録路線)に適合していた
ようだし、また実際にそっちの作品を何本か撮ったけど、ロマン系
(任侠路線)をやらせても健さんと互角に渡り合えるくらいの魅力を
出せたんじゃないかと思ってる。
実現させたかったなあ、二人の共演。

28 :この子の名無しのお祝いに:04/06/12 22:59 ID:whyPe4vn.net
>>27
「大脱獄」で2人が共演、のはずだったが渡が入院のため、急遽文太になった。
漏れも2人の共演を見てみたかった。

29 :この子の名無しのお祝いに:04/06/12 23:46 ID:cXpOgSxd.net
>>27
『渡哲也―俺』という本に、こんなことが書かれていた。
渡哲也が『仁義の墓場』を撮り終えた後、健さんとの共演の企画があった。
渡が「通行人でも何でもいいから共演したい」と東映側に頼み込んだらしい。
結局、渡のドクターストップで実現しなかった。
渡哲也といえば、石原裕次郎とのつながりが有名だが、
その一方では健さんのファンで、尊敬していたという。
『男心は男が知る』ではないが、健さんもそんな渡に好感を抱いていた。
健さんはアポなしで渡の自宅を訪問したことがあるそうだ。
あいにく渡が不在だったので、文字盤の裏に『寒青』と刻まれた腕時計を
渡夫人に手渡して去って行ったという。
帰宅後、渡は自分の不在を悔やむと同時に、健さんからの贈り物に大感激した。
『寒青』―松のことである。
どんなに寒くとも青さを失わない松の強さ、逞しさを渡に見たのだという。

今からでは任侠ものは厳しいかもしれないが、
『寒青』で結ばれた両者の共演を私も観たい。

30 :花田秀次郎:04/06/13 11:30 ID:ElIith37.net
17>「血染の唐獅子」が「日本侠客伝」(第1作)とストーリが、似ていること、ご存知でしたか?
私は、2年前に「侠客伝」を久々に見て、気付きました。(遅いですね)
違いは、「血染め」が健さんと純子の絡みに焦点が当っていたのに、
「侠客伝」のそれは、プラス錦之助と三田佳子、長門と南田の3人模様を描いているのかな、と思いましたが。

 そうですか。健さんと渡哲也は共演していないのですか?
渡さんと言えば、デビューの「泣かせるぜ」(石原裕次郎主演)、新宿日活で見ましたけど。
これは、リアルで見た、同じ裕次郎の「鷲と鷹」のリメークでしたね。そのときから魅力ありましたよ。
後は、(フジテレビ制作)試写会で見た「暁の挑戦?」(若林豪、共演)ですかね。そのときには、本人も近くでご覧になっていましたけど。

 ついでに、私は(映画は)ロマン志向ですから。
リアリズム系(実録路線)は「仁義なき戦い」と「県警対組織暴力」ぐらいしか印象に残っていませんが。

31 :この子の名無しのお祝いに:04/06/13 14:39 ID:4PQ1Ho2Z.net
>>27
加藤泰が渡を気に入ったのか、「人生劇場」「花と龍」「日本侠花伝」と続けて
出演している。つくづく渡は素晴らしい。惚れ惚れする。
70年代後半以降はTVに専念してしまい、映画スターとしての渡の魅力は、
98年の「時雨の記」 まで封印されてしまう訳だが・・・。

>>28
ところが不思議なことに、健さん+文太+渡の3人が写っているポスターが
残っているんだよね。
恐らく、途中で 渡→文太 という配役変更があり、渡はゲストに回ったと
思われる。そして、結局は出演できなかった。

32 :この子の名無しのお祝いに:04/06/13 20:18 ID:KMN8MVYP.net
>>31
おれも「人生劇場」は見たことある。その中で吉良常(田宮二郎)、
飛車角(高橋英樹)、宮川(渡哲也)の三人で斬り込みにいく場面が
あるんだけど、やはり田宮、高橋と並んでも断然渡の存在感が突出
してんだよね。
演技の器用さという点から見れば一番劣る渡が、しかしスクリーンから
放たれてくるオーラというか、存在感の輝度とか陰影の濃さとかでは
田宮や高橋を圧倒している。
やっぱりスターというのはこういうのを言うんだなと、おれなんかも
あの映画を見たときつくづく思ったな。

それだけに健さんと組ませたかったんだよねえ。おれはスターとしての
器ってことで言えば、健さんと渡こそが日本映画史上最高の二人、日本
映画界最高のツートップだと勝手に思ってる。渡は不運も重なって、
健さんほどに映画界の頂点に登り詰めたとまでは言えないんだろうけど、
器の大きさてことなら健さんと比較してもひけは取らないんじゃないかと
思う。
しかし不思議だよね〜。スターとして、俳優として最高の器と思わせる
二人が、共に演技者としては最も不器用な部類に属すというのは。
いや、そうでもないのかな。むしろ演技者としては「欠落者」の自覚こそが
健さんや渡に「命を賭け」ての俳優人生へと向かわせ、それが小手先の
演技力などといったものを超越した表現を二人に与えたのかもしれない。
実際渡の俳優人生はまさに命がけだったし(おれは渡の度重なる病気は
自分で自分を追い込み過ぎたがために誘発したものだと思ってる)、
健さんの俳優人生とは「俳優・高倉健」のために健さん自身の生身の
人生をある意味断念した上に成立したものだと思ってる。

33 :花田秀次郎:04/06/13 20:18 ID:ElIith37.net
「大脱獄」には、そういうエピソードがあったんですか。
・・・・
渡と言えば、鈴木清順監督の「東京流れ者」が、思い出されます。
ラストで松原千恵子が「私も連れてって」とか言ったのに対し、
「流れ者に女はいらない!」と言ったセリフ。
ドンピシャで流行りましたですよね。
(女に縁がない男の強がりで!?)

34 :この子の名無しのお祝いに:04/06/13 20:44 ID:Uml2a7xD.net
>>32
実際、日活の初期には、渡はセリフが出てこない人でどうしようもなかったらしい。
本人も、「日活の新人は民藝に稽古に行くんですよ。タイツを着てダンスと
かやらされる。その頃はイヤだった」とか言ってた。

ただ、企画の都合もあるのでしょうが、健さんも渡も、途中から敢えて「不器用」
に自分を追い込んだ節もあるんですよね。
健さんはマキノや石井作品におけるコミカルさを見せなくなっていきましたし、
渡も軽妙さを捨てましたから・・・。

35 :この子の名無しのお祝いに:04/06/14 10:19 ID:qK6q2d6B.net
健さんも渡哲也も、現役で今でもかっこいいんだから、これから二人の競演で、二人とも
コミカルな役どころで活躍するような映画ができないものかな?
たとえば、ジャン・ギャバンとリノ・ヴァンチェラの二人がコメディを演ずるような粋な
作品がいいな。
でも、そういう企画を立てられるプロデューサーがいないか……

36 :花田秀次郎:04/06/14 12:45 ID:zp+JJNWC.net
健さんと渡哲也の競演。現実的には難しいですよね。
コメディという俳優でもないし。(その分野は、さんまとか神助に任しておけば、と思います)
歳とって、頑張っているというのは洋画でもクリントイーストウッドぐらいかな?
「帰ってきた秀次郎と人斬り五郎」???(ウーン!)
映画の場合は、興行だからヒットさせないと。(あまり意味ないだろうし)
東映が、ちょっと前に織田裕二の「TRY」をやったが。
このとき、二人を上手くキャスティングすれば、良かったのかも知れないですが。
(一応、今稼げる俳優は織田裕二ぐらいだろうし。フジのバカスカ宣伝の恩恵はあるにしても)
・・・・

37 :この子の名無しのお祝いに:04/06/16 14:18 ID:vlu37wb0.net
9作目にあたる『破れ傘』だったかな、そん中で鶴田浩二が秀次郎を「しでじろうさん」て
発音していて、あれにゃ笑えた

38 :花田秀次郎:04/06/16 20:43 ID:ICDiPpg1.net
 『破れ傘』では、鶴田さんが「しでじろうさん」ですか。
全然、気が付かなかったですね。
・・・・・・・・
 ところで、「血染の唐獅子」のラストシーン。
(このシーンが、また良かったんです!二人の絡みが、まるで絵にかいたような。
殴りこみが終わって(親分を斬って)手錠をはめられた秀次郎(健さん)が、サツに連れられて、阿久津組の家から出てくると。
鳶政一家の仲間が集まって来て、心配そうに「カシラ!」〜、「秀さん!」と呼び合う。
 警察が人垣を開けると、こちらに向かって、
ゆっくりと寄ってくる文ちゃん(純子)が、道の向こうに見える。
 そこで立ち止まり。すると、秀次郎の着流し(上半身)が肩からパラリと落ちて、
背中の「唐獅子牡丹」の刺青がぱっと咲く。(目が釘つけになるところですかね)
 そして、文ちゃんが寄ってくる。
見つめる秀次郎に、はにかみながら下を向く文ちゃん。
・・・・
近寄った二人は、背中と背中で一瞬、すり寄ったあと、
 文ちゃんが、くるりと回って。
下がった(上半身の)着流しを左肩、右肩と、丁寧に懸けてやり、
うつ向いた目を上げて、秀次郎を憂いたっぷりに見つめる。
そして、秀次郎、なにも言わずに、向こうを見ながら歩いて行く。
。。(唐獅子牡丹のメロディとともに)
 この愛情表現、マキノさんならでは、という感じですね。
ここで、ジ・エンドですが。メチャクチャ余韻が残ります。

39 :この子の名無しのお祝いに:04/06/17 10:31 ID:TJBJv/zj.net
>>37
鶴田浩二は江戸っ子ではなかったが、「ひ」を「し」と発音することが多かった。
>>38
この頃の藤純子、良かったよね。
当時まだ20歳ぐらいだったんじゃないかな。
大人の色気と少女の可憐さを併せ具えていた。
今のこの年頃の女優は、色気のみに走るか、可憐さのみに走るかの人が多いもんね。
『緋牡丹博徒』になると、凛とした強さが加わって、更に魅力的になったね。

40 :この子の名無しのお祝いに:04/06/17 11:04 ID:mV3I1kXd.net
藤純子じゃなく藤圭子(ブタダの母)は「し」を「ひ」と発音してたな。
じゅうご、じゅうろく、じゅうひちとぉ、あたしのじんせいくらかった。

41 :花田秀次郎:04/06/17 19:31 ID:xEafk1ao.net
 「血染の唐獅子」が作られた昭和42年(67年)頃が、
藤純子さんは、もっともキレイだったかも知れません。
この年に何故か、マキノ雅弘が監督した
健さんと純子の絡み場面に、素晴らしい映画が多いんです。
7月「昭和残侠伝・血染の唐獅子」
9月「日本侠客伝・斬り込み」
11月「侠骨一代」
 脚本家の笠原和夫さんに言わせると。
マキノさん3年調子が良くて、1年スランプの繰り返しだ、そうです。
(マキノ本人も自覚しているらしく)
・・・・
 そして、翌43年9月に「緋牡丹博徒」が公開される訳ですよね。
ファンとしては、「待っていたものがやっと来た!」という感じで、もう満開でしたね。
鶴田、高倉の相手役で、十分認知されていましたから。
(東映、企画の勝利!ということですか)

42 :この子の名無しのお祝いに:04/06/18 00:04 ID:wu/8MTPH.net
>>41
その前、41年3月にマキノの「日本大侠客」がある。脚本はもち笠原和夫、主演は
鶴田+純子さんで、この時初めて純子さんが鉄火肌の姉御=名もお竜さん!を演じ
この延長線に「緋牡丹博徒」が出来上がった。
純子さんが引退して東映が記念に「緋牡丹〜」「お竜参上」「女渡世人」3本立て
を上映。何気に見に行ってはまってしまいました。
「緋牡丹〜」・・・・おっしゃるように、健さん渋いですね。


43 :花田秀次郎:04/06/18 21:12 ID:yrbQWXPj.net
「緋牡丹〜」「お竜参上」「女渡世人」の3本立てから任侠映画にはまりましたか?
ジャンルが広がって、いいことですね。
・・・・
 もう忘れてしまいましたが。昭和41年3月の作品ですか。
「日本大侠客」でお竜を演じたのは。
そこから、緋牡丹お竜が誕生したようですね。
 私は、40年2月に公開されて、大コケした「バラケツ勝負」(大川橋蔵主演)で
純子さんが、鉄火肌の姉御をやっていたのを覚えています。
それまでに藤純子さんの映画は何本も見ていましたが、この映画の演技は素晴らしく、
一皮向けたかな、という印象を受け、「おッ、いい女だな!」と思って。
この映画からファンになってしまいました。
 それは私だけでなく、プロにも認められたのか、すぐに週刊誌の表紙(グラビア)になりましたかね。
うろ覚えですが、確か「週刊現代」?だったか。
それだけ演技が際立っていたのでしょう。
・・・・

44 :42:04/06/18 22:51 ID:f1cndB6e.net
>>43
「バラケツ勝負」から入るとは、秀次郎さんやんなさるねw
去年東映chで見たんですが、純子さん―そうですね、この辺から鉄火肌風でしたね。

今日関西では、毎日放送4chで深夜「緋牡丹博徒」があります。TVだからビスタ
サイズかな?

45 :花田秀次郎:04/06/19 11:18 ID:y2AWWn8F.net
 結果的には、大川橋蔵さんの任侠映画は、この「バラケツ勝負」が最初で最後になってしまったんですよね。
ストーリーは「逃亡者」のような感じで、終りのない中途半端な映画だった、と思いますけど。
 もう一度、見たいのですが、ビデオはないし、映画館ではかからないし、で。
それが東映チャンネルでやっていましたか。
貴重ですね。これから、少し検討しないと。(スカパーか何んかですよね?)
・・・・
 それから、関西では、今でも多少は「緋牡丹博徒」などの映画をやってくれていますか。
関東は、もう十年ぐらい見かけませんね。(残念なことに)
期待は、今後のBSですか。。。

46 :この子の名無しのお祝いに:04/06/20 22:26 ID:W5Sy7PfT.net
>>45
BSはもうダメぽ。股旅物なら可能性ありだが(錦にぃとかの)
ヤクザ物は一切やってくれないw
その点スカパーはフリーですから、放送コードなぞなんのその。思いっ切りやって
くれます。
とりあえず、スカパーかスカパー2に加入して戴いて”東映ch708””日本映画ch707”
”チャンネルNECO”あたりが最高。各chは月額費用必要。但し申し込み月は無料です。
東映やくざ物だとやはり東映chがいい。見落としたのも2〜3ヶ月周期で再放送あり。
あと、ケーブルTVに加入すると、スカパーとダブって見れるchが多い。
但し、東映chは見れない地方も多いので、スカパーに加入必要かも。

47 :花田秀次郎:04/06/21 12:44 ID:1vOS60JK.net
 スカパーの情報、いろいろと有難う御座いました。
カタログでも取り寄せて、ちょっと検討してみます。
・・・・
 BSは期待薄ということですか?
ただ、先日放送された、大川橋蔵・橋幸夫の「花の折鶴笠」をビデオにとっておき、
35年振りに、なつかしく見せて頂きました。
普段2枚目の橋蔵が、3枚目をやり、楽しい映画だったですけど。
また、途中、流れる橋の歌を聞いていると、
氷川きよしが歌っても変わらないな、と思いました。
 大映で言えば、市川雷蔵・橋幸夫の「花の兄弟」ですかね。
見ていて、そんな思いにふけってしまいました。

48 :花田秀次郎:04/06/23 12:54 ID:0jx3d8AT.net
 スカパーのカタログ、取り寄せて見てみました。
何故か値段が違いますね。基本料:410円に。
”日本映画ch707”:525円
”時代劇ch718”:525円
”チャンネルNECO”:315円
 なのに、
”東映ch708”:1575円(これだけ、やけに高い)
金額的には、ともかく。割高感のあるのは、どうも納得がいかないな。
ただ、ラインナップのバックナンバーを見ると、
深夜枠で、ストーリーありのピンク映画をやってくれているのが、そそられます。
 ところで、コレってビデオに取れるのですか?
(結局、仕事のある昼間とか、寝ている深夜は見れないので)

49 :この子の名無しのお祝いに:04/06/23 18:05 ID:OFEnZg8G.net
一作目と見比べてみたけど「血染め」は健さんの出演シーンが少なすぎるな。
健さんが忙しすぎたせいもあったんだろうけどマキノの腕をもってしても
主役の出番が少ないというのは致命的。
一作目の素朴な感じのほうがよかったな。

50 :花田秀次郎:04/06/23 21:10 ID:daTerjUA.net
 見て頂きました。
出番が少ない。そういう見方もありますか。
それでも、以下のシーンでは、もう見ている観客の中では登場しています。
・・・・
 兄の風間重吉(池部良)が飲み屋に入ってきて、
妹の文代(藤純子)に「秀さんから手紙がきているよ」というくだり。
 鳶政一家の仲間である聖天の五郎(水島道太郎)、ベス虎(大村文武)、活弁(曽根晴美)、二銭鮨(須賀良)もいて、
ヒヤかすシーンの微笑ましさ。が、何ともアットホーム的な雰囲気を醸し出しています。
ヒーロー・健さん(まだ登場はしていませんが)とヒロイン・純子の絡みが、ここから始まります。
・・・・
(風間) 「おい、文代」
(文代) 「(まァ)、兄さん」、「ちょっと待ってて」
・・・・
(文代) (お酒を運んできて)「お待ちどうさま」
(ベス虎)「つかまってしまったね、文ちゃん」
(二銭鮨)。。「誰かさんが誰かさんを待っているみたいにヨ!」
(当然、秀次郎を待っているのだけど)
(文代)。。。。「誰のこと?」
(ベス虎)「おっ、言ってやれ、言ってやれ」
(文代)。。。。「バカ!」
(ベス虎)「(こいつ)嫌われやがった」
・・・・
(文代) (兄さんに向かって)「なに?」
(風間) 「今日、来たんだハガキが。秀さんの」
(文代) 「秀さん!やーめた。」
(風間) 「どうして?」
(文代) 「だって、また兄さん宛てなんでしょ」
     「あたしには、2年前からくれないんだもの」
(風間) 「へェー、読みたくない?!」
     「文代と書いてあるヨ」
     「ちょっと、皆んなコレを読んであげてくれ!」
(文代) 「うそ、うそ」
(活弁)(大きな声で)「文代さま。台湾にて花田秀次郎と、書いてあるよ。オイ!」
文代、その手紙をすぐさま取って。
(二銭鮨)「オレたちも読ませてくれよ!」
(文代) 「イヤよ、イヤよ」
(仲間) 「ハハハハ〜」。。。
(ベス虎)「重さん(池部)に、「一杯、いきましょう。」
・・・・
 文ちゃん、店の表へ出ると、そこへ、坊主竹(津川雅彦)がやってくる。
(文代) 「竹さん。あたしの名前でハガキがきたのよ」(嬉しそうに話す)
(坊主竹)「よッ、よッ、よかったなァ」(いつもドモっている)
(文代) 「でしょう」。。。「お酒、飲まない。皆んながいるわよ」
・・・・
(ここのシーンは、秀逸ですよね。メチャクチャ、藤純子さんがキレイです。)
健さんと純子は、まだ絡んでいませんが、
その予感!!!
(マキノ雅弘の世界が、堪能できます!)

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