【新幹線車内の殺傷事件】複数の刃物持ち込む計画的犯行か負傷の女性２人は命に別状なし

みつを ★

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新幹線車内の殺傷事件複数の刃物持ち込む計画的犯行か
2018年6月10日 14時24分

９日夜、新横浜駅と小田原駅の間を走行中の東海道新幹線の車内で乗客が相次いで刃物で切りつけられ、男性１人が死亡し女性２人がけがをした事件で、逮捕された22歳の男は複数の刃物を車内に持ち込んでいたことが警察への取材でわかりました。警察は、計画的に事件を起こした可能性もあると見て調べています。

９日午後10時ごろ、新横浜駅と小田原駅の間を走行していた東京発・新大阪行きの東海道新幹線「のぞみ265号」の12号車で乗客が相次いで刃物で切りつけられ、男女３人が病院に運ばれました。

警察によりますと、このうち30代くらいの男性が首などを切られて死亡しました。

また、女性２人が頭などにけがをしましたが、病院によりますと、命に別状はないということです。

事件のあと新幹線は小田原駅で停車し、駆けつけた警察官が車内にいた愛知県岡崎市の無職、小島一朗容疑者（22）を殺人未遂の疑いでその場で逮捕しました。

これまでの調べに対し「むしゃくしゃしてやった。誰でもよかった」などと供述し容疑を認めているということです。

警察によりますと、小島容疑者は東京駅から12号車に乗車し、同じ車両にいた人を突然襲ったと見られていて、現場には少なくとも２本の刃物が残されていたということです。

警察は、複数の刃物を持ち込んでいたことなどから、計画的に事件を起こした可能性もあると見て調べています。

事件当時、新幹線にはおよそ880人が乗っていましたが、ほとんどの乗客がその後、三島駅で別の新幹線に乗り換え新大阪に向かいました。

「女性２人は命に別条ないが治療続く」搬送先病院

新幹線の車内で刺された男女３人が搬送された神奈川県小田原市にある小田原市立病院の加藤裕文病院管理局長は10日午前２時半ごろ、報道陣に対し、「搬送された３人のうち男性の１人は、残念ながら、９日午後10時40分すぎに死亡が確認された。20代の女性２人は話はできていて命に別状はないが、治療が続いている」と説明しました。

「自分も殺されるかと怖かった」12号車の乗客

事件が起きた12号車に乗車していた愛知県の23歳の女性は、「悲鳴が聞こえ、車内はパニックになっていた。犯人は、無言で一点を見つめながら、のこぎりのような刃物を２、３回振り回しているように見えた。走って前のほうの車両に逃げたが、自分も殺されるのではないかと怖かった」と話していました。

12号車に乗っていた名古屋市の女性は、「静かだった車内で悲鳴が上がったので通路に出ると、男性が馬乗りになって無表情で人を殴っているところが見えました。ただ恐怖でした」と話していました。

12号車の中ほどに２人の息子と乗っていた女性は「キャーという悲鳴が聞こえたのと同時にたくさんの乗客が横を走り抜けていったので、緊急事態だとわかり息子を引きずって逃げましたが途中で将棋倒しになってしまいました。やっと動ける状態になり振り返ると、男の人が被害者に馬乗りになって長い刃物でひたすら刺し続けていました」と話していました。

13号車に乗っていた東京の30代の男性は「悲鳴のあと、10秒ぐらいして、前の車両から人がたくさん逃げてきました。通ったあとに血の痕が残っていました」と話していました。

15号車に乗っていた三重県の50代の女性は「別の車両から女の人が逃げて来て倒れ意識を失ったので、周りの人たちと『しっかりしてください』と声をかけ続けていました」と話していました。

１号車に乗っていた東京の60代の女性は「逃げてきた男女が『刃物を振り回していた』『なたかのこぎりを持っていた』などと話しているのを聞いて状況を知りました」と話していました。

【新幹線車内の殺傷事件】 複数の刃物持ち込む 計画的犯行か 負傷の女性２人は命に別状なし

【新幹線車内の殺傷事件】複数の刃物持ち込む計画的犯行か負傷の女性２人は命に別状なし