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【滋賀】「正しい同和教育を」 滋賀・彦根、教員らが意見交換★2

8 :名無しさん@1周年:2018/02/19(月) 21:48:52.80 ID:ayO9cTjo0.net
小浜基次「形質人類学から見た日本の東と西」
『国文学の解釈と鑑賞』二八巻五号

畿内型は西日本の畿内を中心として、瀬戸内海沿岸を経て、朝鮮につらなり、
東北・裏日本型は東日本より裏日本に広がり、西日本では、畿内型の周辺を
とりかこんでいる。西日本の離島には代表的な東日本型形質が残されている。
このような両型の地理的分布によつて、集団の移動を推定すると、はじめに、
東北・裏日本型集団が広く日本全土に先住し、のちに、畿内型集団が朝鮮半
島より渡来し、瀬戸内海沿岸を通つて、畿内に集中し、その一部はさらに、
東進したものであろう。古代の高い文化が、畿内を中心として栄えた史実に
一致することは興味深い(以上、75頁)

(追加)形質人類学的にみた未解放部落
われわれの全国的な日本人調査のうちには、未開放部落もふくまれ、その調
査地区は近畿、山陽、九州、四国に散在する四七部落にわたつている。
(中略)
身長は一般に低身であるが、部落の生活環境によつては、長身の集団もある。
頭部については、いずれの地区も共通の中頭型を示し、頭長は大きく、頭幅
は小さい。したがつて、畿内のような高度の短頭地区内にはさまつた部落は、
一般集団との間に明らかな差異が認められる。しかし、山陰、北九州、四国
東北部などの中頭地区内にある部落は、一般集団と近似し、差異は少ない。
畿内地区における両集団の差異は畿内人と山陰人とのちがいにすぎないので
ある。そのほかの形質、たとえば、頭頂高指数や頭部の測度、指数などにつ
いても、部落はまつたく東北・裏日本型に類似している。
大陸朝鮮型形質のもつとも濃厚な畿内地区に、もつとも非朝鮮的な形質を持
つ東北・裏日本型の部落が孤島として介在することは、注目に値する。おそ
らくは、婚姻と住居の制限によつて内婚率が高く、特異の形質がよく保たれ
ているものと思われる。このような部落の成因については、文化史その他の
分野より検討せらるべき課題であろう。(成績はいずれも男子資料による)
(大阪大学医学部教授)

(前略)小浜さんは形質人類学の立場から日本列島の、東と西に住む人びとの差異をいろいろな
角度から指摘されておられます。その中で私(網野善彦)がもっともショックを受けたのは、朝鮮
半島人と、近畿、瀬戸内海沿岸の人びととがきわめてよく似ており、形質上は同じであると指摘さ
れている点です。そしてそれに対して、山陰・北陸と東北の人びとと近畿人との差異は、朝鮮半島
人と近畿人との違いに比べて、はるかに大きく、東北、北陸の人びとはむしろアイヌに近いと小
浜さんは強調しておられます。これは頭部の特性、短頭、中頭、長頭をはじめ、身体的な特質から
導き出された結論ですが、さらに衝撃的だったのは小浜さんの、被差別部落に踏み込んだ発言でし
た。小浜さんは大阪大学の方ですから、ここまで立ち入っておられるのですが、この論文の書かれ
た時期には、被差別部落民は朝鮮半島から渡ってきた人たちだというとらえ方をする人たちが、関
西では少なからずあったと思います。これに対して、小浜さんはとんでもない誤りで、むしろ部落
を差別している人びとの方が朝鮮半島人にそっくりで、差別されている被差別部落の人びとは、
東日本人、東北北陸型の人びととむしろ形質上はよく似ているとされています。小浜さんは被差別
部落の人びとが朝鮮半島からきたなどということはまったくの誤りだと強調されているのです。
(網野善彦『宮本常一『忘れられた日本人』を読む』(岩波現代文庫,2013)137-138頁)

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