【栃木】「渡良瀬橋」の八雲神社再建…森高さん「うれしい」

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http://yomiuri.co.jp/national/20171212-OYT1T50170.html

　歌手・森高千里さんの１９９３年のヒット曲「渡良瀬橋」に歌われ、２０１２年の火災により本殿などが全焼した栃木県足利市緑町の八雲神社で、再建が進んでいた社殿が完成した。

　火災からちょうど５年となった今月９日と、１０日に落成式が行われた。桜木宏紀宮司（７７）は「全国の多くの方の協力もあり、再建できたことに感謝したい」と話している。

　足利市緑町の八雲神社は平安時代の創建とされ、地域の総鎮守として市民から大切に守られてきた。森高さんが自ら作詞した「渡良瀬橋」で、同神社やその近辺をかなわぬ恋の舞台の一つとして歌うと、全国からファンが訪れる観光スポットになった。

　しかし、１２年１２月９日未明に起きた原因不明の火災で、木造の本殿や拝殿が全焼した。焼失後は、市内の企業経営者や氏子らで作る再建委員会が募金活動を開始。森高さんも１３年３月にはコンサートを足利市で開き、会場でのファンからの募金や収益金の一部約２００万円を寄付していた。同神社によると、寄付金の総額は約６０００万円以上にのぼったという。

　再建には、同神社にゆかりのある伊勢神宮（三重県）で１３年に行われた「２０年に１度」の式年遷宮で、ご神体が新たな社殿に移された後の「月讀つきよみの荒御魂宮あらみたまのみや」の一棟全てを譲り受け、移築することにした。１５年２月に社殿の木材が足利市に運ばれ、３年がかりの工事で今月、拝殿と本殿が完成した。

　桜木宮司によると、八雲神社の祭神である素戔嗚尊すさのおのみことに加え、月讀荒御魂宮にまつられていた月讀尊つきよみのみことも新たに同神社に合祀ごうしされたという。桜木宮司は「二つの貴重な神が祭られている神社は全国的にも珍しい。貴重な八雲神社が皆に愛されるように守っていきたい」と話している。

　◇森高千里さん「待ち望んでいた」

　八雲神社の社殿が再建されたことについて、森高千里さんは所属事務所を通じて、足利市にコメントを寄せた。要旨は以下の通り。

　「八雲神社が再建され、心からお祝い申し上げます。待ち望んでいたことなので、とてもうれしいです。たくさんの方々のご尽力の賜物たまものだと思います。私も、またお参りに行かせていただくことを楽しみにしています」

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