【群馬】上野でヘリ墜落 4人死亡　役場近くでごう音と火柱　村民「なぜまたここで…」

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https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171109-00010000-jomo-l10
　8日午後2時25分ごろ、上野村乙母（おとも）の藤沢橋付近にヘリコプターが墜落、炎上した。消防などによると、ヘリは東邦航空（東京都江東区）が物資輸送のため運航し、搭乗していた社員4人全員が死亡した。周辺の住民や住宅への被害は確認されていない。国土交通省は航空事故と認定し、運輸安全委員会の航空事故調査官3人が9日朝から現地で調査することを決めた。群馬県警は業務上過失致死容疑も視野に墜落原因を調べる。

◎「ドーンという爆音」直後に黒煙

　穏やかな山村にごう音が響き火柱が上がった。上野村乙母でヘリコプターが墜落、4人が死亡した事故。現場近くには住宅も点在し、住民は「民家に落ちていたらと思うと…」と青ざめた。同村は32年前に日航ジャンボ機が墜落して520人が命を失った場所。「なぜまたこの村で」と残念がる声が聞かれた。

「ドーンという爆音が鳴り、数分後に真っ黒な煙が上がった。橋いっぱいが火に覆われた」。現場近くに住む男性（76）＝同村川和＝は、グラウンドゴルフの休憩中にヘリが低空飛行しているのを見た。ヘリは右に旋回し、5、6軒の民家の屋根の上を通過した後、橋の近くで1回転して前から落ちたという。

　68歳の男性＝同村乙父（おっち）＝は在宅中にサイレンを聞いた。現場に着くと黒煙を吐く機体が視界に入った。「人家に直撃しなくて良かった。本当に怖い」と話した。

　上野村勝山の「まほーばの森」で仕事中だった男性（67）は、山と山の間を縫うように、神流川を上流に向かって低空飛行するヘリに気付いた。次第に高度が下がり、山にぶつかるかと思った後、視界から消えて「ボン」と音がした。「まさか落ちるとは」と衝撃を受けていた。

　墜落の直後に駆け付けた村消防団員の男性（36）は「煙やガソリンの臭いがすごかった。橋も真っ黒、機体の内側は無残だった」と語る。墜落現場近くに住む60代女性は「黒煙が上がった後も5回ほど爆発音が聞こえた。すぐに停電してしまいテレビがつけられず、状況が把握できなかった」と振り返った。

　墜落現場は村役場の間近だったこともあり、多野藤岡広域消防本部と村消防団に加え、役場の大半の男性職員が現場に向かった。消火作業中の現場は、真っ黒に焼け焦げたヘリの残骸があり、部品や装備品が散らばっていた。機体の一部は橋の下の川に落ちていた。亡くなった4人のうちの1人は、機体の外で路面にうつぶせに横たわっていた。

　御巣鷹の尾根の管理人、黒沢完一さん（74）はこの日も日航ジャンボ機の墜落現場で作業していた。「尾根から下りてから事故を知ってびっくりした。なぜまた上野村だったのか」と悔しそうだった。

事故現場
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同型機
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