【暴力団員射殺事件】組代表の転居先を探しだし襲撃か

みつを ★

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170913/k10011138011000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_001

１２日、神戸市で指定暴力団・神戸山口組からの離脱を表明した別の組の代表のボディーガードと見られる組員が拳銃で撃たれて殺害された事件で、この代表が３か月ほど前に近くに転居したばかりだったことが、捜査関係者への取材でわかりました。警察は、代表を狙った犯行グループが転居先を探しだしたと見て捜査しています。

１２日、神戸市長田区の路上で、神戸山口組から離脱を表明した任侠山口組の楠本勇浩組員（４４）が拳銃で頭を撃たれて殺害されました。組員は任侠山口組の代表のボディーガード役と見られ、近くに代表の自宅があることから、警察は、対立する神戸山口組側が関わったと見て捜査しています。

捜査関係者によりますと、代表の自宅は、以前は神戸山口組の中核組織がある神戸市中央区でしたが、双方の対立が深まっているため、３か月前のことし６月に現場近くの住宅に転居したばかりだったということです。

これまでの調べで、犯行に使われた車には偽造されたナンバープレートが付けられていたほか、近くの防犯カメラの映像から発砲した男以外に少なくとももう１人が関わった疑いがあることがわかっています。

警察は、任侠山口組の代表を狙った犯行グループが転居先を探しだして襲撃したと見て、関わった人物の特定を進めるなど捜査しています。

防犯カメラに不審な動きをする人物

現場近くの防犯カメラの映像には、事件の前後に不審な動きをする帽子をかぶった人物が写っていて、警察は、犯行グループの１人と見て特定を進めるなど捜査しています。

不審な人物が写っていたのは現場のすぐ西側の市営住宅の防犯カメラの映像で、事件直前の１２日午前１０時前、帽子をかぶった人物が、周囲の様子をうかがいながら行ったり来たりし、建物の外階段を上ったあと、現場の方向に歩いていきました。
再びカメラに写りますが、このときは手に何かを持っているのが確認でき、事件の直後に、逃げるように走り去っていきました。

このカメラから２０メートル余り離れた路地に設置されたカメラには、任侠山口組側の車３台が南に向かって進んでいくのが写ったあと、先頭の車が犯行グループの車に衝突されてバックする様子や急いで車から降りる組関係者らしき姿も写っています。

さらに、画面の左側には、市営住宅の防犯カメラに写っていたのと同じと見られる帽子をかぶった人物が写り、一瞬、手に持った何かを構えますが、すぐに走り去りました。また、別のカメラにも、帽子をかぶった人物がオートバイに乗って走り去る様子が映っていました。

警察対立激化を懸念し警戒強化

事件を受けて、兵庫県警察本部は、捜査本部を設置するとともに任侠山口組と神戸山口組の対立がさらに激しくなるおそれがあるとして、双方が関係する県内の事務所に２４時間態勢で捜査員を配置するなど警戒を強化しています。

このうち、神戸市中央区にある神戸山口組の中核組織「山健組」の事務所の近くでは、警察の車が止められ、防弾チョッキを着けてヘルメットをかぶった警察官が警戒に当たっています。

近くで働いているという４８歳の女性は「ここは子どもたちもよく通るのでとても心配です。市民を巻き込まないでほしいし、そのために警察にはきちんと対応してほしい」と話していました。
近くに住む５７歳の男性は「娘とよくこの道を通るのでとても怖い。対立が長引かないか心配だ」と話していました。

9月13日 19時23分