【アメリカ】皆既日食アメリカを横断へ１００年ぶりで全米フィーバー

みつを ★

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170821/k10011106771000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_002

太陽が月と重なり、完全に隠れる「皆既日食」がおよそ１００年ぶりにアメリカを横断する形で起きるのを前に、アメリカ本土でもっとも早く観測ができる西部オレゴン州では州外からおよそ１００万人の人出が予想されるなど、大きな盛り上がりを見せています。

皆既日食は太陽が月と重なり、完全に隠れる珍しい天体現象で、アメリカでは現地時間の２１日、９９年ぶりに西海岸から東海岸へとアメリカを横断する形で起きます。

このうち、皆既日食の通り道となるオレゴン州セーラムでは２０日、世紀のイベントを前に国内外から多くの観光客が集まっていました。
街なかではシャツや入浴剤、そして石けんなど皆既日食にあやかったさまざまな商品が売られるなど、にぎわいをみせていました。

今回の皆既日食はアクセスしやすい都市部を通るため海外からも多くの観光客が訪れていて、オレゴン州全体では州外からおよそ１００万人の人出を見込んでいます。

カナダから来た夫婦は「去年５月にホテルを予約してあすのイベントに備えていました」と話していました。また、神奈川県から来た日本人の男性は「皆既日食を追いかけて旅をしているが、都市部で環境のいい機会は滅多にない。晴れてくれることを願います」と期待を膨らませていました。

皆既日食は、このあと日本時間の午前２時１６分ごろから西部オレゴン州から始まっておよそ１時間半をかけて１４の州を通過し、東海岸のサウスカロライナ州に達します。
観測を心待ちにする研究者
９９年ぶりにアメリカを横断する貴重な皆既日食の機会を研究に役立てようと期待する人もいます。

カリフォルニア州立大学バークレー校のヒュー・ハドソン研究員は、今回の皆既日食に向けて６年前、市民の力を借りて謎の多い太陽の「コロナ」の研究に役立てようというプロジェクトを立ち上げました。

「コロナ」は太陽の周りにある高温のガスの層で、観測は主に人工衛星で行われますが、皆既日食のときは地上から観測することができます。「メガムービー」と名付けられたプロジェクトでは当日、アメリカ各地で皆既日食を観測する市民たちに、その瞬間を専用のアプリを使ってスマートフォンで撮影してもらいます。皆既日食の観測は、１つの地点では最大２分４０秒ほどと短いですが、皆既日食が通るルート上の各地で撮影してもらい、連続写真のようにつなぎ合わせて動画にすることで謎の多い「コロナ」の細かな動きを捉えることができるということです。

それぞれの写真をつなぎ合わせる作業は大手ＩＴ企業「グーグル」の技術者が協力することになっていて、動画は多くの研究者のために一般に公開する予定だということです。
ハドソン研究員は「ここまで人の多い都市部を通る皆既日食は珍しく、さらに、観測にスマートフォンというテクノロジーを活用できる初めてのチャンスだと思っている。貴重な機会で大変楽しみにしている」と述べ世紀のイベントに期待を抱いていました。

8月21日 22時50分

【アメリカ】皆既日食 アメリカを横断へ １００年ぶりで全米フィーバー

【アメリカ】皆既日食アメリカを横断へ１００年ぶりで全米フィーバー