【国際】北朝鮮「韓国除き平和協議を」　トランプ政権に先月要求［07/04］

★【国際】北朝鮮「韓国除き平和協議を」　トランプ政権に先月要求
2017年7月4日朝刊

【ワシントン＝上野実輝彦】核・ミサイル開発を進める北朝鮮が米国のトランプ政権に
対して平和協議を持ちかけ、その際、韓国を除外するよう求めていたことが分かった。
六月初めに北朝鮮当局者と会談した、トランプ政権に近い米ヘリテージ財団の
ブルース・クリンナー上級研究員＝写真、上野実輝彦撮影＝が本紙に明らかにした。
　
六月三十日の米韓首脳会談で、韓国の文在寅（ムンジェイン）大統領は
「制裁と対話による段階的アプローチ」による核問題の解決を強調。共同声明には
南北対話再開を目指す文氏の意欲をトランプ氏が支持する内容が盛り込まれたが、
北朝鮮はあくまで米国との協議にこだわる姿勢が鮮明になった。

クリンナー氏は六月一～二日、日中韓の専門家とともにスウェーデンのストックホルムで
開かれた非公開会合で北朝鮮当局者三人と会談。当局者は「われわれをまず
核保有国と認めた後、平和協定を結ぶか戦争をするか話し合おう」と持ち掛けた。
その際「韓国を協議から除外するべきだ」と主張したという。北朝鮮は朝鮮戦争の
休戦協定を平和協定に転換するようかねて求めている。

当局者はまた、米国が「敵視政策」をとっているとして何度も不服を示し
「米国は制裁をやめる条件を示さない」と不満を述べた。クリンナー氏は金正恩
（キムジョンウン）・朝鮮労働党委員長就任後に当局者三人に二度接触したが
「三人は当時と比べ自信にあふれていた」という。

北朝鮮は今年、ミサイル発射実験を失敗も含めて十回実施。高度二千キロに達した
弾道ミサイルもあり、着実に技術を高めている。クリンナー氏はこうした成功が、
自信を深めた背景にあると分析する。

当局者はさらに、米国に軍事演習をやめるよう求める一方で、非核化の提案に応じる
言動は全くなかったという。

クリンナー氏は「米国がこれ以上できる説得はない」と判断。帰国後、経済制裁強化の
ための具体案を米政府に提出した。米政府は六月二十九日、北朝鮮の資金洗浄に
協力したとして中国の丹東銀行への制裁を発動したが、クリンナー氏も同様の提案をしたという。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201707/CK2017070402000113.html

【国際】北朝鮮「韓国除き平和協議を」 トランプ政権に先月要求 ［07/04］

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