【政治】自民の９条改憲論議始まる　首相案に異論も　年内に自民党案をまとめようとする執行部に慎重な議論を求める意見も

擬古牛φ ★

★自民の９条改憲論議始まる　首相案に異論も　2017年6月22日朝刊

　自民党の憲法改正推進本部（本部長・保岡興治元法相）は二十一日、党所属の全議員を対象とした
全体会合を党本部で開き、憲法に自衛隊の存在を明記する安倍晋三首相（党総裁）の提案を巡る議論を本格化させた。
首相の提案に対し、支持だけでなく、異論を唱える議員も。
二〇二〇年施行を目指し、年内に自民党案をまとめようとする執行部に慎重な議論を求める意見もあり、
三つの主張が展開された。　（篠ケ瀬祐司）

◆安倍首相の改憲提案に対する自民党内の３つの反応

●慎重な対応を要求
「７、８月の議論で一定の結論を出すのは、あまりにも性急すぎる」

●支持
「９条１項、２項をそのままににして、９条の２として自衛隊を位置づけるのが実現可能な選択肢」

●提案以上の改憲を要求
「９条２項は削除するべきだ。自衛のための戦力と交戦権は保持すると書くべきだ」

　会合には五十人程度が出席した。戦争放棄を規定した九条一項と戦力不保持などを規定した二項を維持しつつ、
自衛隊の存在を明記する首相の提案について、陸上自衛隊出身の佐藤正久参院議員は支持を表明。
九条の二に自衛隊を位置付けるのが「実現可能な選択肢だ」と指摘した。
日本の平和主義の象徴である九条一項と二項を維持すれば、国民の理解も得やすいとの判断からだ。

　これに対して、首相が維持するとした、戦力不保持の二項の削除を求める意見も複数あった。
二項を維持したままで、自衛隊を明記すると、整合性に疑問が生じるとの主張だ。
衛藤征士郎元衆院副議長は「二項は削除すべきだ。
できなければ、分かりやすく、自衛のための戦力と交戦権は保持すると書くべきだ」と踏み込んだ。

　首相は東京五輪・パラリンピックが開催される二〇年の施行を目指すと表明した。
これを受けて保岡氏は会合冒頭、八月まで全体会合を重ね、遅くとも年内をめどに党改憲案をまとめる方針を説明した。

　このスケジュールについて「七月、八月の議論で一定の結論を出すのはあまりにも性急すぎる」
「時間制限を設けずに、制約せずに自由に議論する機会をつくってほしい」との注文がついた。
保岡氏は終了後、記者団に「二項を変える方向で改正案をまとめるとすれば、出口の（改憲）発議で大きな荷物になる」と指摘。
首相提案に沿った改憲案が、国会や国民投票で賛同が得やすいとの考えを示した。改憲案のとりまとめは予定通り進める考えを示した。

東京新聞　http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201706/CK2017062202000122.html

【政治】 自民の９条改憲論議始まる 首相案に異論も 年内に自民党案をまとめようとする執行部に慎重な議論を求める意見も

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