【タイ】ＳＮＳ商品紹介で「いいね」売買　スマホ１万台で水増しの量産工場も　中国人の男３人を拘束　日本でも請負業者は存在

原唯之 ★

タイ警察当局はこのほど、ＳＮＳで紹介された中国製品に「いいね」ボタンを大量に押す“いいね量産工場”を操業した疑いで、中国人の男３人を拘束した。

　当局が１１日、この中国人の男らの住宅を捜索したところ、パソコンに接続された約５００台のスマートフォン、タイ製ＳＩＭカード約４０万枚を押収した。拘束された男らは「中国企業から雇用され、多数の商品や旅行会社の評価に『いいね』を水増しした」と供述しているという。

　ネットでの買い物はＳＮＳなどの評価を見て判断する人が多いことから、こうした“いいね工場”は中国を中心としたアジア圏で拡大している。

「いいね」の購入者は、自社製品やアプリに高評価を付けるように工場に依頼。工場では手動でクリックボタンが押され「いいね」１０００人分が約１５ドル（約１６４３円）の値段で取引されるという。ユーチューブの動画再生やＳＮＳの偽フォロワーも取引の対象となり、中には１万台のスマホを並べて水増する工場もあるという。

　日本でも請負業者は存在し、インターネット上では「いいね１０００件　２０００円」などで販売され、問題視されている。自分のＳＮＳで見えを張りたい人や、好きなアイドルのＳＮＳに大量の「いいね」を押したい目的で購入されるという。法曹関係者は「企業が自社製品について故意に『いいね』を水増しさせた場合、不当表示などに当たる。請負業者自体を取り締まれるかは微妙なところ」と話す。

　２０１３年には、参院選の比例代表で落選した金子善次郎元衆議院議員（７３）の公式ツイッターのフォロワーの約８割がトルコ人のアカウントで占められ、フェイスブックの「いいね」も大半がトルコから寄せられたことが判明。金子氏のツイッターが閉鎖に追い込まれた。

　ツイッターやフェイスブックではこれらの水増し行為は規約違反とされ、発覚した場合は運営会社からアカウントを凍結される可能性がある。

http://www.tokyo-sports.co.jp/nonsec/social/698946/

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