【東日本大震災】＜大川小＞遺族が震災教訓広く伝える

ばーど ★

東日本大震災の教訓を広く伝えようと、宮城県石巻市大川小の６年生だった次女＝当時（１２）＝を亡くした元中学校教諭の佐藤敏郎さん（５３）が２２日、仙台市青葉区の市シルバーセンターで講演した。

同校の教員遺族も出席し、共にかけがえのない人を失った立場から震災当時の思いを語り合った。
佐藤さんは、児童と教職員計８４人が津波の犠牲となった大川小の事故について「学校の防災マニュアルが児童の命を守るものになっていなかった。
命にしっかりと向き合う視点が不可欠だ」と指摘した。
　
同校の２年生の担任だった父親＝当時（５５）＝を亡くした宮城教育大４年佐々木奏太さん（２１）も登壇。
関東や関西から支援に来た大学生が心のよりどころとなり、教育大に進学するきっかけとなったことなどを説明した。
　
佐々木さんは現在の心境を「周りからはよく（震災を）乗り越えたと言われるが、そうは思っていない。
死ぬまで大川小の遺族であり続ける」と打ち明けた。
　
佐藤さんは「忘れられるわけはなく、乗り越える必要はない。その気持ちと一緒にいることが大事だ。防災とは元気に『ただいま』を必ず言うこと。
子どもたちの命、先生たちの命を無駄にしてはいけない」と呼び掛けた。
　
講演会は県ユニセフ協会が主催し、県内外から約２００人が参加した。

配信　2017年04月23日日曜日

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