【経済】住宅地９年ぶり下げ止まり＝商業地は２年連続上昇－公示地価、地方圏下落縮小

ばーど ★

国土交通省は２１日、１月１日時点の公示地価を発表した。住宅地の全国平均は９年ぶりに下落を脱し、
前年比０．０％（０．０２２％の上昇）とほぼ横ばいに転じた。

商業地の全国平均は１．４％上がり、２年連続の上昇。
２０１４年以降、三大都市圏で地価の上昇が続いているほか、地方圏の下落率が縮小したことから、
全国２万５９８８地点の平均は０．４％のプラスとなった。

住宅地は低金利や住宅ローン減税などの施策による需要の下支えがあり、地価は底堅く推移。
三大都市圏では０．５％上昇。地方圏は０．４％の下落（前年は０．７％の下落）となったが、
景気の回復により下落幅は７年連続で縮小している。このうち札幌、仙台、広島、福岡の「地方４市」は２．８％上昇した。

商業地は外国人観光客の増加による店舗、ホテル需要の高まりや、各地で再開発事業が進展していることから、
地価は堅調に推移。三大都市圏は３．３％、地方４市では６．９％の伸びで、上昇基調を強めている。
地方圏全体では０．１％の下落（前年は０．５％の下落）となった。
住宅地の上昇率が最大だったのは仙台市若林区の地点。「地下鉄東西線の開業で利便性が高まった」（地価調査課）とみられ、
上位１０地点中７地点を同市の沿線地域が占めた。

商業地で最大だったのは大阪市中央区の繁華街、道頓堀の地点で、「外国人観光客に人気があることが要因」（同）。
４１．３％と高い上昇率を記録した。上位には大阪市に加え、京都市の祇園、東京都中央区の銀座といった観光地がランクインした。

この他、首都圏中央連絡自動車道（圏央道）や東京外環道の延伸に伴い、沿線の工業地の地価が上昇。
埼玉県入間市や千葉県船橋市などで物流施設の建設需要が強まっている。

地価が最も高かったのは、住宅地が６年連続で東京都千代田区六番町６番１。１平方メートル当たり３７５万円だった。
商業地は、１１年連続で中央区銀座４丁目の山野楽器銀座本店で同５０５０万円。
過去最高だった前年（４０１０万円）を上回った。同地点は０２年から調査対象となっている。

配信　（2017/03/21-16:56）

時事ドットコム　ニュースサイトを読む
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017032100917&g=eco