【国際】邦人は軍用ヘリで救出されていた…インド首都近郊のカースト暴動　日系企業にも大きな被害 [02/29]

1 ：◆CHURa/Os2M＠ちゅら猫φ ★：2016/02/29(月) 12:33:56.36 ID:???

2016.2.29 05:30
★邦人は軍用ヘリで救出されていた…インド首都近郊のカースト暴動　日系企業にも大きな被害

今月下旬、インドの首都ニューデリーに隣接する北部ハリヤナ州で起きたカースト集団による暴動で、
最も被害が大きかったロータックとその周辺地域の外出禁止令が緩和され、現地に入った。
日系自動車企業の車庫や販売店が多数、放火などの被害に遭い、工業団地の日系企業の
日本人駐在員２０人以上が建物から出られなくなってインド軍のヘリで救出されていた
ことがわかった。（ロータック　岩田智雄）

日本のスズキの子会社で、インドでは自動車最大手のマルチ・スズキの車庫。敷地には、
破壊された新車が無残な姿をさらしていた。責任者のビニート・ベニワンさんによると、
約８０人の暴徒が２０日夜、新車３６台を焼き、１８６台を鉄パイプなどで破壊した。

ベニワンさんは、暴動を起こした「ジャート」と呼ばれるカースト集団に属する。
暴徒らに「私もジャートだ。やめてくれ」と懇願したが、「販売店の店主はよそ者だ。
邪魔すれば殺す」と刃物で脅された。被害額は７０００万ルピー（約１億２千万円）に上るという。

市街地では、学校やジャート以外が経営する商業施設が放火されたり、窓ガラスが割られたりした。
外出禁止令は市内で２４日に解除されたが、周辺地域では部分的に継続しており、多くの警官が警戒に当たる。

韓国の現代自動車や米シボレーの販売店も放火され、それぞれ約４０台と約６０台の車が焼かれたり、
壊されたりした。

ホンダとトヨタの販売店は店への放火は免れたものの、ガラスや設備、車数台が壊された。
ホンダの店長、ガウラブ・ジェインさんは「ロータックは発展が期待されていたのに、
これでは投資を呼び込めない」と怒りをあらわにした。

一方、複数の日系企業が入居する工業団地は、暴徒に１９日、出入り口を封鎖された。
自動車部品メーカー、アイシン精機（愛知県刈谷市）の子会社アイシン・オートモーティブ・ハリヤナは、
車２台が焼かれ、警備員室のガラスが割られた。別の企業の従業員を乗せたバスの窓ガラスが暴徒に壊され、
インド人従業員が負傷したという。

１５日に始まったデモは数日後に暴動と化し、幹線道路が暴徒に封鎖された。日本人駐在員らは帰宅が
困難になり、２０、２１日に近隣会社の社員を含め日本人約２６人がインド軍のヘリでニューデリーに移送された。

最近ロータックに戻ったアイシンの斉藤誠社長は「日系を狙ったものではない」として操業を続ける
方針だが、州政府には工業団地内の他社と一緒に安全対策を要請するという。

暴動は、ジャートが大学入学や公的機関の雇用での優先枠を求めて起こした。住民約３０人が警察の
発砲などで死亡し、女性約５０人が暴徒に性的暴行を受けた恐れがある。州政府はジャートに特別な
地位を与える法案を提案すると約束し、暴動は沈静化しているが、同様の提案が以前、最高裁によって
無効にされた経緯があり、今後の情勢は予断を許さない。

http://www.sankei.com/world/news/160229/wor1602290004-n1.html
http://www.sankei.com/images/news/160229/wor1602290004-p4.jpg