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【国際】英国“中国製原子炉導入”の衝撃と背後にあるTPPへの焦り [10/27]

2 :◆CHURa/Os2M@ちゅら猫φ ★:2015/10/27(火) 14:27:14.81 ID:???
>>1より

その結果が、バッキンガム宮殿での宿泊や大規模な晩餐会、さらには原子力発電プロジェクト
への中国企業の参加となった。習主席としては、今回の英国訪問は、恐らく、当初の期待以上の
成果をもたらしていることだろう。

また英国は、同じアングロサクソン系の国として米国の最も重要な同盟国の一つであり、
欠かすことのできないパートナーだ。その英国が、習主席の訪英で、原子力発電所の
プロジェクトにまで中国企業の参加を容認した。

米国にとっては、今年3月の英国のAIIB参加表明以来の驚きだったはずだ。
米国のシンクタンクの友人は、「AIIBの時も英国は米国にほとんど事前に説明しなかった。
今回も、米国政府にとっては寝耳に水だった可能性がある」と指摘していた。

英国以外にも、欧州圏の盟主であるドイツは以前から中国と親密な関係を築いており、
11月にもメルケル首相が中国訪問を行う予定になっている。VWやシーメンスなど
有力企業を抱えるドイツにとって、同国は最も有望な市場の一つになっている。

成熟型の社会である欧州諸国にとって、中国市場に対する期待の高さは同様だ。
ドイツに限らずフランスやイタリアなどにとっても、同国が大事な“お客さん”
であることに変わりはない。

しかも、欧州諸国は地理的に中国から遠く離れており、領土問題を直接抱えることもない。
欧州諸国としては、これからも経済的なメリットをしたたかに享受する姿勢を続けることだろう。

■低下する米国のプレゼンス
■わが国は中国にどう臨むべきか

欧州諸国の政府が経済的なメリットを取るスタンスを鮮明化する一方、当該国の世論の中には、
「中国国内の人権問題を無視すべきではない」との指摘が多い。
英国でも、「習主席の手土産で英国が中国の軍門に下った」と批判する声もある。

また、中国と領土問題を抱えるアジア諸国の中には、明確に同国と距離を置く関係を取る国も
少なくない。特に、南シナ海で、岩礁を埋め立てて自国領土を主張する中国のスタンスは、
近隣諸国の脅威となっている。

本来であれば、強力な軍事力を持つ米国のプレゼンスによって、中国の強硬なスタンスが
抑えられるべきだったかもしれない。

しかし、中東やアフガニスタンの問題にかなりのエネルギーを投入していることもあり、
南シナ海での米国のプレゼンスが低下していた。中国としては、そうした事情を巧みに利用したと言える。

それに加えて、オバマ政権が一時、アジア戦略を軽視したとの見方もある。
それは、かつてオバマ大統領がAPEC会議を欠席したことからも分かる。
当時、アジア諸国の中から、「米国は中国の脅威の対峙者ではなくなった」との懸念が出た。

今までの中国は、特定の国が圧力に屈したと見ると、嵩にかかってさらに大きな圧力をかけてきた。
同国に対して仮に一歩でも譲ると、最終的に多くを容認させられることになる。
それでは、わが国として国益を守ることはできない。

わが国は中国に対して、是々非々のスタンスで臨むことが重要だ。
非は非として毅然とした態度を保つことが必要である。闇雲に喧嘩を売ることはないが、
正しいことを正しいとして明確な態度表明をすればよい。

今、中国は経済力を背景に発言力を強めている。しかし、中国自身が抱える人口構成や
不良債権などの問題を考えると、いずれ、どこかの段階でさらなる成長鈍化は避けられない。
バックボーンである経済力に陰りが見え始めると、欧州諸国との蜜月を維持することは難しくなる。
そうなると、今のような強硬な姿勢を続けられなくなるはずだ。(了)

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