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【筆坂秀世】勝算ありや?共産党の大変化球「国民連合政府」構想 もっともらしい提案だが実現は困難 [09/29]

1 :◆CHURa/Os2M@ちゅら猫φ ★:2015/09/29(火) 14:34:58.91 ID:???
★勝算ありや?共産党の大変化球「国民連合政府」構想
もっともらしい提案だが実現は困難
2015.9.29(火) 筆坂 秀世

9月19日、共産党は安保法制(共産党は「戦争法案」と呼んでいる)廃止と
集団的自衛権行使容認の閣議決定(2014年7月1日)の撤回に絞った政府構想を発表した。

志位委員長が発表した「『戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府』の実現をよびかけます」
では、その趣旨を次のように述べている。

「この連合政府の任務は、集団的自衛権行使容認の『閣議決定』を撤回し、戦争法を廃止し、
日本の政治に立憲主義と民主主義をとりもどすことにあります。

この連合政府は、“戦争法廃止、立憲主義を取り戻す”という一点での合意を基礎にした
政府であり、その性格は暫定的なものとなります。私たちは、戦争法廃止という任務を実現
した時点で、その先の日本の進路については、解散・総選挙をおこない、国民の審判を
ふまえて選択すべきだと考えます」

■全区立候補方針を転換する共産党の「政府構想」

ここにもあるように、今回の共産党の提案は、他の野党に対して安保法制廃止の一点で
連立政権を作ろうという提案である。通常、政府構想と言えば、経済政策や財政政策、
社会保障政策、農漁業政策、外交政策等々、広範囲な分野での政策の一致を必要とするものである。
だがこの政府が目指すのは、安保法制廃止と集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回のみである。

この提案に対し、小沢一郎生活の党代表は「次は選挙だ。選挙に勝利して政権を取り、
法律の廃止を目指す。今回の共産党の声明は、そういう頭の切り替えと素早い行動だった」
「共産党が、全選挙区に候補者を立てるというこれまでの方針を転換することは、現実の選挙に
おいてものすごいインパクトがある」「断然、勝利は近づく」「他の野党も連携の輪を広げるように
努力すべきではないかと思う」と語っているそうである(9月25日の新宿駅西口での志位演説より)。

これまで共産党は、衆議院の小選挙区、参議院の選挙区でほぼ全選挙区に候補者を立ててきた。
小沢氏が言うように、この方針を転換しようというのが、今回の共産党政府構想の最大の肝である。
9月25日に行った岡田克也民主党代表との会談でも、志位氏は「共産党が候補者を出さず、
他の野党候補を応援することもある」と明言したそうである。

だが果たしてこの提案が実るのであろうか。

■たった1つの課題での政権などあり得ない

共産党の立場からすれば、なぜこういう提案を行ったのか、よく理解できる。これまでも共産党は
さまざまな政府構想・暫定政府構想を発表してきた。しかし、自民党、日本社会党という2大政党が
厳然として存在していた時代には、話題になることも、相手にされることもなかった。
しかも社会党が存在していた時代は、保守と革新に政治勢力がはっきりと二分されていた。
連合政府構想と言っても所詮は革新内部での主導権争いであった。本気で政権を奪取する気などなかった。

だが今は政治情勢が大きく変化した。与党と野党は、保守と革新ということではない。
小沢氏は言うまでもなく、岡田氏など野党の多くも本来は保守派の政治家である。
共産党を除くほとんどの政治家が与党も経験している。
彼らは、野党慣れしておらず、本気で政権に復帰することを熱望している。 >>2へ続く

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44870

2 :◆CHURa/Os2M@ちゅら猫φ ★:2015/09/29(火) 14:35:07.12 ID:???
>>1より

ところが自民党、公明党という巨大与党勢力の前で、あまりにもひ弱な野党でしかない。
そのなかで参院選、衆院選で躍進を遂げた共産党の地位は、相対的に高まっている。
しかも安保法制を巡っては、反対運動がこれまでにない幅の広さで拡大していった。
安保法制に反対した野党は、どの党も「安保法制廃止」を掲げている。反対派もそれを望んでいる。
この高揚した情勢をとらえて、「戦争法廃止の国民連合政府」を提案するのは、共産党として当然の対応であろう。

この範囲でなら、反対派野党は同意できるはずである。だが他の政策はどうするのか。
志位氏も言うように、今回の提案は暫定政権構想である。戦争法が廃止されれば、
衆議院の解散・総選挙で国民に再び信を問うことになる。こう書いてしまえば簡単だが、
経済政策も、外交政策も、社会保障政策も寄り合い所帯でバラバラの政党が政権を作る
というのは、現実には簡単なことではない。

万が一にもそんな政権ができたとして、安保法制廃止には一定の時間を必要とする。
その間にも、さまざまな政策課題が惹起するはずである。それにどう対応するのか。
場合によっては、予算編成もしなければならない。政策がバラバラの政党が寄り集まって
どんな予算編成をするのか。

しかも安保法制が廃止になれば、衆議院を解散するというのである。これは暫定政権がなくなり、
もとのバラバラに戻るということである。その結果、もし自民党が政権に復帰すれば、
また安保法制が作られるかもしれない。

少し“万が一”にこだわりすぎたかもしれない。だが結論的に言えば、この暫定政権構想は、
極めて無責任なものであり、たった1つの課題での政権などあり得ないということである。
そして万が一にも実現しないということである。

■暫定政権は必ず政治を混迷させる

小沢代表が、一も二もなく賛意を表明しているのは、そうでもしなければ生活の党自体の
存立が困難だからである。この小沢代表の発言に喜んでいるようでは、成功はおぼつかないであろう。

最大野党の民主党は、どうなのか。岡田代表は、松野頼久維新の党代表との会談で、
選挙と政策で協力するための「連携協議会」の立ち上げで合意したが、「共産党はちょっと別格だ。
一線を画していく」と語り、共産党を「連携協議会」に加えることは想定していないようである。

このことからも分かることは、民主党は少なくとも一点のみでの政権構想など追求していない
ということである。岡田、松野会談では、「選挙と政策での協力」ということを前提に協議を
開始するということだ。これが政権構想なのか、あるいは党の合流のためなのかは分からないが、
いずれにしろ主要政策での一致を前提としていることだけは間違いない。

では、この協議に共産党は無関係なのかと言えば、そうではない。

岡田代表の発言や、あるいは民主党内にある「共産党と協力すれば保守の票が逃げる」という
懸念などを考えれば、共産党が目指す「戦争法廃止の一点での国民連合政府」構想に民主党が
乗ってくる可能性は極めて低い。これは他の野党も同じであろう。そうした場合に、共産党が
どう動くかである。経済政策や外交政策、社会保障政策や消費税増税などで違った立場の政党の
候補者を、それでも「戦争法廃止には賛成している」と評価して、推すことができるかどうかだ。
当面は、来年の参議院選挙になるが、衆議院との同時選挙という説も出始めている。

前述したように、共産党が言う「国民連合政府」での一致はおそらく困難であろう。
この一致がなくとも、共産党は具体的な選挙協力についての話し合いを各野党とする気が
あるのかどうかである。ここで共産党が、それでも全区立候補ではなく、民主党なり、
維新党なりの候補を推すか、もしくは候補を立てないという決断ができなければ、
今回の提案も所詮は、得点稼ぎと見られても仕方がないことになる。

同時に、民主党も「共産党と一線を画す」ことはともかく、共産党との選挙協力に真剣に
取り組まないようだと安保法制反対派からの批判を免れないだろう。

ただ1つ言えることは、暫定政府構想というのは状況によってはあってもいいが、今、果たして
その時期かどうかである。暫定政府の最大の問題は、必ず政治を混乱・混迷に陥れるからだ。
国民は、政治の安定を求めているということを野党は胆に銘ずるべきである。

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