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【正論】イルカ問題から考える海洋国家 東海大学教授・山田吉彦 [07/24]

1 :◆CHURa/Os2M@ちゅら猫φ ★:2015/07/24(金) 12:17:36.16 ID:???
★【正論】イルカ問題から考える海洋国家 東海大学教授・山田吉彦
2015.7.24 05:01

≪単なるショービジネスか≫

水族館のプールで調教師の指示通りに泳ぎ回り高く跳びはねるイルカの姿を見て
イルカの知能の高さを知り、海洋生物の生態に興味を持った人は多いだろう。
多くの子供たちは、イルカとの出会いが海洋環境に興味を持つ契機となっている。

イルカの展示は単なるショービジネスではなく、生物を通し環境のほか、
海をめぐる人々の生活、歴史、文化を含めた海洋教育や海の価値を考える
海洋思想の普及の役割を持っているのである。

日本の伝統的食文化からみても、いくつかの地域においてイルカは貴重な食料であった。
現在でも沖縄、和歌山、静岡、岩手各県などでは、マグロやサバなどの魚類と一緒に、
鮮魚店の店頭に並ぶ食品である。

歴史的にみても縄文時代の真脇遺跡(石川県)や中世の井戸川遺跡(静岡県)から
イルカ漁の痕跡が出土しており、日本人の文化としてイルカ漁が存在していたことを知ることができる。

この伝統的なイルカ漁が、欧米の動物保護団体の活動により誹謗(ひぼう)中傷を受け、
実施が困難になっている。保護団体の主張の押し付けが、日本の文化を崩壊させる一例ともいえよう。

和歌山県太地町は、古来、捕鯨の拠点として栄えてきた。現在でも、21人の漁師が
「いさな(クジラの意)組合」に加盟し、イルカを含む鯨類を捕獲し生計を立てている。
太地町で捕獲されたイルカの一部は、日本国内のみならず世界中の水族館に配給され、
海洋教育の主人公となっている。また、町はクジラ博物館を運営し、小型鯨類の飼育研究
と展示による海洋教育を進めている。太地町は、鯨類と人間が共生している数少ない町である。

ところが世界動物園水族館協会(WAZA)は、太地町で行われているイルカ追い込み漁は
残酷であり、水族館が追い込み漁で捕獲されたイルカを取得するのは不適切であるとしてきた。
太地町はかねてこうした批判にやむなく対応し、捕獲頭数を少なくするとともに、
イルカが苦しまず血も流さない処理方法を工夫してきた。

≪存続意義失う反対運動≫

さらに昨年夏、WAZAから指示を受けた日本動物園水族館協会(JAZA)からの申し入れにより、
イルカの追い込み漁を食用のための捕獲と水族館に提供するための捕獲とに、完全に分離している。
水族館用の捕獲は傷つけないように丁重に扱い、対象外となったイルカは逃がしているのである。
要するに太地町は、WAZAが指摘したイルカ追い込み漁の問題を解決したのだ。

そこで困ったのは、調査捕鯨やイルカの追い込み漁を反対活動の対象として活動する環境保護団体
である。彼らは、派手な反対活動をアピールして多額の寄付金を得ることで団体を維持し、
また、攻撃的な活動をテレビ番組や映画にして「環境保護をビジネス化した」とも言われている。
しかし昨年の調査捕鯨の自粛やイルカ追い込み漁の改良で、それらの団体は存続意義を失いつつある。

一部の環境保護団体は、WAZAに圧力をかけ、日本の水族館が太地町からイルカを獲得することを
全面的に禁止することを求め、さもなければWAZAから除名すると、新たな問題を起こした。
JAZAは今年5月、WAZAを通した環境保護団体の要求を「無理難題」と感じながらも受け入れ、
JAZAに加盟する動物園、水族館が太地町の追い込み漁でとったイルカを取得することを禁じる措置をとった。

現在、日本国内ではイルカの繁殖はあまり進められておらず、唯一、追い込み漁により生体を
捕獲している太地町からの取得が禁じられると、実質的に日本の水族館からイルカの姿が消える
ことになりかねない。JAZAの決定を受け、数カ所の水族館はJAZAからの脱退も視野に入れ、
太地町からのイルカの購入を続け、新たなイルカ研究の組織づくりをめざす方針を示した。>>2へ続く

http://www.sankei.com/column/news/150724/clm1507240001-n1.html

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