【小笠原】西之島、拡大続け８倍以上に…噴火から１年

★西之島、拡大続け８倍以上に…噴火から１年
2014年11月15日 12時10分

小笠原諸島（東京都）の西之島付近の海底火山が噴火し、新島の出現が確認されてから２０日で１年を迎える。

新島は元の西之島と合体した後も、噴出する溶岩によって広がり続け、面積は元の島の８倍以上に拡大した。

今なお噴火は続いており、１４日に上空を飛んだ本社機からは、断続的に激しい噴煙が上がる様子が観測された。

本社機に同乗した産業技術総合研究所の下司げし信夫主任研究員（火山地質学）は
「ほぼ１年たったが、噴火の勢いは衰えず、元の西之島は、溶岩にほとんどのみ込まれた」と指摘。
噴火が終わるような兆候は、今のところなく、「溶岩は主に島の北側に流れ、浅瀬を埋めている。
今後も島の拡大は続く」との見方を示した。

下司主任研究員によると、西之島の中央部には、噴石などが積もり、おわんを逆さまにしたような
形の丘ができていた。丘の直径は４００～５００メートル、高さは約１００メートル。丘の頂上にある
火口からは、灰褐色の噴煙とともに、固まりきっていない溶岩や数メートルの大きさの噴石が、
盛んに噴き上がっていたという。

海上保安庁が、新島の出現を確認したのは昨年１１月２０日。噴火が始まった日は、特定できていない。
１２月２６日には、約５００メートル北西に離れた元の西之島と新島が合体した。その後も島は拡大を続け、
同庁が先月１６日に行った観測では、面積は東京ドーム約４０個分にあたる１・８９平方キロ・メートルで、
噴火前（０・２２平方キロ・メートル）と比べて、８・５９倍に広がった。

東京大地震研究所によると、溶岩の噴出量は、噴火当初から現在まで、１日約１０万～２０万立方メートルと、
ほぼ一定で推移している。

西之島付近では、１９７３年にも噴火で新島が出現し、その後、西之島と陸続きになった。
しかし、７４年に噴火が収まった後、噴出した溶岩の大部分は、波に浸食されて消えた。

http://www.yomiuri.co.jp/national/20141115-OYT1T50044.html?from=ytop_main3

動画
http://www.yomiuri.co.jp/stream/?id=2405693

画像
面積が８倍以上になった西之島。島の中央部付近では、火口から噴煙が上がっていた。波打ち際では、固まりきっていない
溶岩が海水と触れ、水蒸気が上がっている所がある（１４日午後）＝中村光一撮影　写真は読売機から
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噴火直後（読売機から）
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島とつながる（読売機から）
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西之島　噴火から１年
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