【石川】公立小中学校に｢エレベーター設置して」障害のある子の親の会が署名活動「仲間と共に有意義な学校生活を送る為に」

★「エレベーター設置して」　障害児の学校生活懸念
親の会が市内で署名活動

公立小中学校にエレベーターの設置を求める署名活動が二十八日、金沢市の大和香林坊店前であった。
障害がある子の親の会「金沢つながりの会」が実施し「仲間とともに、有意義な学校生活を送るために」
と協力を呼び掛けた。（小室亜希子）

市教委によると、エレベーターがある小学校は六校、中学校は一校で全体の一割未満。
新築や大規模改修をした学校には整備しているが、会によると、それ以外は必要に応じて
階段昇降機を設置して対応している。

全介助が必要な次男がエレベーターのない小学校に通う母親（４３）によると、階段昇降機はあるものの、
一～四階の昇り降りに二十分前後かかり、休み時間だけでなく授業時間も一部あてて教室を移動している。

昇降する際の振動や姿勢も負担が大きく、介助する先生たちの体も心配する。
一方で、次男に「学校行きたい？」と尋ねると笑顔で手を挙げ、クラスメートたちといろんな
経験を積みながら成長していると実感する。

母親は、中学校に入れば教室移動がぐっと増えることを懸念し「仲間と過ごせる限られた時間を大切にしたいのに」と切実だ。

別の母親（４４）は長女がエレベーターがある小学校に通うが、校区内の中学校にはなく、
今以上に体力を消耗するだろうと案じる。「子どもたちの柔らかい感性の中で育つ力がある。
人として当たり前の生活をするために、環境を整えてほしい」と訴える。

会などの調べでは、全国の公立小中学校のエレベーター設置率は平均１５％。代表の相沢麻里子さんは
「必要性を多くの人に理解してもらい、車いすの子がいる学校から優先的に整備されるよう取り組みたい」と話している。

http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20140829/CK2014082902000064.html