【どうぶつ】“ハムケツ”人気ブレイク「萌える」「癒やされる」…透ける現代人の心理、写真集・カプセル玩具も [06/15]

★“ハムケツ”人気ブレイク「萌える」「癒やされる」…透ける現代人の心理、写真集・カプセル玩具も
2014.6.15 18:00

ハムスターのお尻、“ハムケツ”がブームを巻き起こしている。インターネットの個人ブログが発端だが、
「かわいい」「癒やされる」「萌える」と話題を集め、今春、写真集が次々と発売に。写真コンテストが開かれたり、
カプセル玩具も人気になるなど、注目は高まる一方。ハムスターのお尻が、ストレスを抱えた大人たちの心を癒やしているようだ。（服部素子）

◆悶絶するほど！？　ネットで火がつく
４月１９日に発売された、「かわいさに悶絶（もんぜつ）　ハムケツ」（世界文化社）。表紙を飾っているのは、
ハムスターのお尻。そしてページをめくれば、立ち上がったり、椅子に上ったり、３匹並んでいたりする、
ハムスターのお尻が次々と現れる。

初版７千部を出したところ、発売初日に即日重版。現在、４刷で３万部というヒットとなった。

同社がハムケツの写真集を出すことになったきっかけは、２０代の女性編集部員の提案。
「ネットでハムケツが人気になっている」と知り、企画を出してきた。

そこへ、販売部が「これは売れる」と反応。「若い社員が中心となってアイデアを出し合いました」と同社メディア
プロモーション部の南由佳子さん。「家庭画報」などで知られる同社にとっては、動物の写真集は決して得意分野
ではないものの、ハムケツ写真で人気のブロガー３人から画像を提供してもらい、さらに写真を撮り下ろし、書籍化した。

◆理屈抜きのかわいさ
購読者層は２０～３０代の女性が中心。同社は「理屈抜きのかわいさが人気の理由のようです」と分析する。

最初にハムケツ写真集を出版したのは、ノンフィクションなどを手掛けている出版社、バジリコ（東京都墨田区）。
やはりネットでの人気に目を付け、３月に「ハムケツ　どうしてそんなにカワイイの！」を発売した。現在までに４刷、
１万８千部を売り上げ、日本の流行に敏感な台湾での出版も予定している。また、フェイスブックで募集している
「ハムケツ写真コンテスト」（６月３０日まで）にも、ハムスター愛好家から、２カ月で４４０点の写真が集まっているという。

さらに、５月３０日には有峰書店新社（東京都練馬区）が「元祖ハムケツ」を発売。こちらは、「ハムケツ」という
言葉の生みの親とされ、２０匹以上のハムスターと暮らす漫画家の久井（ひさい）めぐみさんと、ルポライターの
村田らむさんの共著。初刷１万５千部で発売１０日で重版を決めるなど好調な売れ行きを見せている。

◆海外メディアも報じる
このハムケツ人気はカプセル玩具にも。シャイング（東京都台東区）が制作する６種類のハムケツ玩具を含む、
「ハムスターマグネット＆マスコット全１８種類」を３月下旬に発売。以来、７万５千個を出荷した。
秋には、パート２の発売も予定する。

ハムケツ人気に海外メディアも反応した。米紙ウォールストリート・ジャーナルが運営するニュースサイトでは、
５月２１日付でハムケツの人気ぶりを紹介。ＣＮＮやＢＢＣといった欧米メディアも興味津々で伝えた。

スギちゃんもメロメロ「すべてが癒やされポイント」

とはいえ、なぜ、日本人はハムスターのお尻に夢中なのか。
「現代日本人の動物観」などの著書もある千葉市動物公園の石田?（おさむ）園長は「日本のペットのトレンドはいま、
かわいさと小型化に向いている。その行き着く先として、ハムスターのお尻が浮上してきたのでは」と分析する。
「ハムスターのお尻に癒やしを求めている人がそれだけ多いということでしょう」と話す。

また、ハムスター好きとして知られ、自宅で２匹のハムスターを飼っている、お笑いタレント、スギちゃんは
「ハムケツもいい。歩く後ろ姿もいい。でもデローンと上を向いて寝てる格好、頬袋にいっぱい食べ物を詰めこんだ顔も、
ハムスターのすべてが癒やされポイント。小さいながら一生懸命生きている感じが、たまらなく愛しい」と話している。

http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/140615/wlf14061518000008-n1.htm
「どうしてそんなにカワイイの！　ハムケツ」の表紙。ハムスターのお尻が主人公だ
http://sankei.jp.msn.com/images/news/140615/wlf14061518000008-p1.jpg