【カルト】旧統一教会冊子に「本部仲介で養子縁組」　識者「違法の可能性」事業許可を得ず「業として」斡旋したら解散命令請求の対象となる

擬古牛φ ★

★旧統一教会冊子に「本部仲介で養子縁組」　識者「違法の可能性」

金森崇之田中裕之

　世界平和統一家庭連合（旧統一教会）が編集し2003年10月に発行された信者向けの小冊子の中に、
信者同士の養子縁組で「本部家庭局が仲介」する姿勢を示し、多くの成立を目指す記述が見つかった。
近年の実態は不明だが、発行当時に教団が養子縁組を組織的にあっせんしていた可能性が浮かんだ。
【金森崇之、田中裕之】

　また、教団関係者が執筆し15年3月に初版が発行された書籍の22年8月改訂版では、
養子縁組を希望する信者家庭に「所属教会の家庭部長への相談」を呼び掛ける記述があることも判明。
最近も、教団が信者の養子縁組の成立に積極的に関わろうとしている姿が浮かんだ。

　養子縁組を巡っては、厚生労働省が今年11月22日、あっせん行為などについて12月5日を期限に報告を求める
質問書を東京都と連名で教団に送付。事業許可を得ず「業として」（反復継続的に）あっせんをしていた場合は
養子縁組あっせん法に違反し、解散命令請求の対象となることから調査の焦点となっている。

　小冊子は、信者の出産や養子縁組について教団の創始者・文鮮明（ムン・ソンミョン）氏らの
発言をまとめた「出産　妊娠・出産と養子縁組」。当時の「世界基督教統一神霊協会」家庭局が編集し、
教団系出版社「光言社」が03年10月に発行、既に絶版となっている。
毎日新聞は国会図書館（東京都）に所蔵されている約70ページの小冊子の中から当該記述を確認した。

　全4章のうち第3章「養子縁組の恩恵」では、信者間での養子縁組の必要性などを解説し、
教団信者にとって養子縁組をする意義や養子のやりとりをする家庭の心構えを説明している。

　また、「養子縁組の具体的内容」として、出産費用の負担のあり方
▽どのような家庭同士で養子縁組をすべきかという基本原則
▽教団本部への報告方法
▽「養子縁組式」と呼ばれる教団の儀式のやり方▽養子の命名方法――なども指南している。

　この第3章の中に「本部家庭局の仲介」をうたう記述がある。

　「『養子を授かりたい』と希望している家庭、および、『養子を捧（ささ）げたい』と
決意している家庭がありましたら、本部家庭局に連絡してください。
本部家庭局が仲介に入って、一組でも多くの『養子縁組』が成立できるように努力したいと思っています」

　一方、近年改訂された出版物には「仲介」に関する記述はないものの、
教団が養子縁組成立に積極的に関与しようとする姿勢がうかがわれる。

　教団家庭教育局が編集し14年8月に発行された「祝福家庭のための侍義生活ハンドブック」（光言社）の
17年2月改訂版は「（養子縁組の）合意がなされたら、必ず家庭教育局に報告が必要」と求めている。

　また、教団関係者を著者として15年3月に発行された
「神の子を迎える喜び　妊娠・出産・育児」（光言社）の22年8月改訂版も
「『養子を授かりたい』と希望している家庭、および『養子を捧げたい』と決意している
家庭がありましたら、所属教会の家庭部長にぜひ相談してください」と呼び掛けている。

　これら3冊には共通点がある。教祖の文氏らが許可して養子縁組への取り組みが
始まったと解説している点だ。教義に従い、どのような家庭同士で養子縁組をすべきかという
「基本（原則）」もそれぞれ記されており、いずれも「『子女を捧げよう（与えよう）』と
心掛けることが大切です」と養子縁組を推奨している。

　また、これら3冊は「養子の約束を交わすのは妊娠前が最も望ましく、
遅くとも出産前には決定」し、出産費用は養子を受ける側が負担すべきだなどとも指南。
養子縁組が決まったときには、「養子縁組申請書」と家族写真を教団本部に提出するよう求めている。

●養子推奨は教団維持のためか

　いったいなぜ、教団は養子縁組を重視するのか。
教団の元信者で、教団関連の「世界日報」記者だった金沢大の仲正昌樹教授（政治思想史）は次のように語る。

　「教団のマッチングで結婚した夫婦が子どもを産むことで家庭が完成し、
信者自身や先祖が繁栄するという教義が関わっているのではないでしょうか。
子どもが生まれないと『信仰生活に問題があるのではないか』という目で見られることもあります」（続く）

毎日新聞（最終更新 12/4 07:03）https://mainichi.jp/articles/20221203/k00/00m/040/220000c

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【カルト】 旧統一教会冊子に「本部仲介で養子縁組」 識者「違法の可能性」 事業許可を得ず「業として」斡旋したら解散命令請求の対象となる

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