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【安全保障】 ウクライナ戦争で突きつけられた日本人にとって不都合な「核」の真実

3 :擬古牛φ ★:2022/04/02(土) 14:44:56.03 ID:???
>>2の続き

アングロサクソンは戦争の仕方がうまく、常に自軍の兵力の損傷を最小限にしようとする。軍事力は最後まで使わない。
外交、情報、経済でまずはとことん締め上げる。これをみていると、かつて、
近視眼的で武力一辺倒だった大日本帝国もこういう風に追い詰められたのだと思う。

ロシアは、かつての日本よりも賢い。日本が真珠湾に突っ込んでいったような馬鹿な判断はしないであろう。
もし、ロシアが間違えるとすれば、それはプーチン個人の命運がかかっているときだ。
大日本帝国は軍の専横と政権中枢の制度的脆弱さが原因で国家意思の統一が出来ず、ずるずると対米戦争に向かい破滅した。
ロシアは逆にプーチンに権力が集中しすぎていることが問題である。
プーチンが間違えない限りは大丈夫だが、自らの権力が倒されるのではないかと恐れるに至ったとき、最後に大きく間違える可能性がある。

例えば、ロシアが化学兵器使用など虐殺行為に走ったとき、エネルギー世界市場の混乱を覚悟の上で、
長期にわたってロシアからのエネルギー完全禁輸が行われるかもしれない。

さらにプーチンにとってもっと怖いのは強大なNATO軍の介入だ。アメリカをはじめとしてNATO軍は
ウクライナは加盟国でないから直接介入しないと言う姿勢を示している。
ただし、NATOには、かつて、ユーゴ内戦、リビア危機に際しては域外でも介入を行った実績がある。
ウクライナ戦争は、ユーゴ内戦と同様、欧州のど真ん中のキリスト教国での戦争であり、
その惨禍に対し米欧の世論がさらに激昂すれば、NATOの介入もあるかも知れない。

そうなったらプーチンが小型戦術核を使う可能性が出てくる。

●核抑止が破綻した後に何が起こるか

「残虐な核兵器は使えない兵器であり、究極的に戦争を抑止するためにある」と言うのが、国際社会の核の理解の基本である。
柔軟対応戦略も、1やられたら1.5やり返すとして、エスカレーションの各段階で主導権を確保し、
このままやり合えば最後は人類が滅亡するほどの核の応酬になるから、むしろ、最初から何もやらせない、
紛争は起こさせないというのが相互核抑止の基本である。冷たい平和の論理である。

そうして核兵器国間では最低限の信頼と透明性を確保して偶発核戦争避けるために、軍備管理軍縮交渉が始まる。
それが冷戦中、そして、冷戦後30年の核の論理であった。

ところが、プーチンは、問うてはならない問いを突き付けた。核で恫喝されたら何が起きるか。
万が一、核兵器が使われたらどうするか。どこまで反撃を拡大するか。核を使って反撃するのか。
抑止が破綻した後の世界は、実は、やってみないとよく判らないというのが正解である。

プーチンが核を使っても、アメリカは、同じ戦術核で報復はしないであろう。
F35に小型核(B61)を積んでロシア軍を攻撃することは簡単である。
しかし、それはウクライナ領土内での使用になるし、そもそも、核と使うとすれば通常兵力が劣勢の方である。
NATO軍は報復のための報復として核使用はしないであろう。

プーチンが核に頼るのは、ロシアがNATOに対して通常兵力で劣勢だからである。
現実に、ウクライナへのNATOの介入を核恫喝で抑えているという構図がある。

逆に、アメリカは、プーチンが小型戦術核を使っても、NATOは通常兵力でロシアを押し切るのではないか。
アメリカもまた核の応酬を恐れている。そうなるとプーチンは、自分の権力の維持を条件に停戦に動くであろう。
ウクライナのどこかの場所は、核の廃墟となっているであろうが、平和は回復され、ウクライナは泣き寝入りになる。
国際政治は非情である。

続く

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