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【政治】 「自民党が言う進化論は間違い。進化論は変化できる者のみが生存できるとは主張していない」 日本人間行動進化学会が反対声明

1 :擬古牛φ ★:2020/06/29(月) 09:53:01.99 ID:???
●「ダーウィンの進化論」に関して流布する言説についての声明

 2020年6月27日
日本人間行動進化学会会長 長谷川眞理子
日本人間行動進化学会理事会
(副会長)竹澤正哲
(常務理事)大槻久、大坪庸介、小田亮、中西大輔、平石界
(理事)亀田達也、佐倉統、高橋伸幸、瀧本彩加、中丸麻由子、橋本敬橋彌和秀、三船恒裕、明和政子、山本真也、他4名

インターネット上の自由民主党広報ページに、ダーウィンの進化論が誤った形で引用されて議論になっています。
この件に関連して日本人間行動進化学会理事会からの見解を述べます。本学会は、現代生物学の成果を踏まえて、
進化という観点から人間の行動や社会を理論的・実証的に理解することを目指して設立された集まりです。

歴史を振り返るとダーウィンの進化論には、思想家や時の為政者によって誤用されてきた苦い歴史があります。
生物進化がどのように進むのかという事実の記述を踏まえて、「人間社会も同様の進み方をするべきである」
もしくは「そのように進むのが望ましい」とする議論は「自然主義」と呼ばれてきました。
これは「自然の状態」を、「あるべき状態だ」もしくは「望ましい状態だ」とする自然主義的誤謬と呼ばれる「間違い」です。
論理的には成立しないはずの議論であるにもかかわらず、進化論と自然主義が結びつくことによって、
肌の色、民族、性別、能力の有無などによる差別や抑圧が正当化されてきた歴史が厳然と存在します。
そして現代においても、自然主義の立場から差別や暴力を正当化する言論は失われていないのです。
科学という権威を利用して政治的な主張を展開しようとする中で、
そもそもダーウィンが主張したことのない言説が編み出され流布されるような事態まで起きています。

ダーウィン的進化とはランダムに生じた変異の中から、環境に適さないものが淘汰されていくプロセスです。
現代の生物学では、この進化というプロセスから、いかに生命の多様性が生み出されてきたのか研究され明らかになってきました。
私たちの先人たる科学者たちは、ダーウィンの進化論が誤用され、
政治的に利用されることに警鐘を鳴らし、その問題を解決しようと努力してきました。
しかし現代においてもなお、特定の政治的主張に権威を与えるために、進化を含む科学的知識が誤用される事例がしばしばみられます。
このような誤用がいまだに流布し続けていることは、私たち科学に携わる者の努力不足だと言わざるを得ません。
進化の視点から人間行動と社会を理解しようとする専門家の集団として、非力を痛感し、深く反省しています。
そして私たちには、進化のありようを、安直に社会の望ましいあり方として提示することの危険性について、
社会に警鐘を鳴らす責任があると信じています。

インターネット上の自由民主党の広報ページ「憲法改正ってなあに身近に感じる憲法のおはなし」内における
4コママンガ「教えて!もやウィン」第1話「進化論」(引用1)は、こうした誤用の一例です。
ダーウィンの進化論ではこういわれておる最も強い者が生き残るのではなく最も賢い者が生き延びるのでもない。
唯一生き残ることが出来るのは変化できる者である。
このようにダーウィンの進化論を「引用」した上で、特定の政治的主張が支持されています。
しかしダーウィンの著した文献にこのような記述はなく、メギンソン(LeonC.Megginson)が自身の解釈として述べた文章が、
あたかもダーウィンが主張したかのように誤って流布したものだと指摘されています(引用2、3)。
また、進化論は変化できる者のみが生存できるとは主張していないのです。(続く)

https://www.hbesj.org/wp/wp-content/uploads/2020/06/HBES-J_announcement_20200627.pdf

続きは>>2-4

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