【産経の主張】がっかり桜田五輪相、五輪憲章読まず大会ビジョンも基本コンセプトも答えられない事実のみで、五輪相の適格性を疑うのは十分

擬古牛φ ★

★【主張】五輪相発言　国会の論戦がひどすぎる

2019.2.16 05:00

　競泳女子のエース、池江璃花子が白血病を公表したことで、骨髄バンクへのドナー（提供者）登録や献血の希望者が増えている。

　池江自身がこのことを誰よりも喜び、ツイッターに感謝のコメントを寄せている。

　「皆様からの励ましのメッセージの中に『骨髄バンクの登録をした』『輸血、献血をした』など、沢山の方からメッセージを頂きました。
私だけでなく、同じように辛い思いをしてる方達にも、本当に希望を持たせて頂いてます」

　池江の闘病を応援したい気持ちが、多くの国民にこうした行動を取らせたのだろう。素晴らしいことだと思う。

　だからこそ、国会のていたらくが残念でならない。

　桜田義孝五輪相は池江の病気について「本当にがっかりしている」と発言し、「盛り上がりが下火にならないか」とも述べた。

　発言の前後や悪意の有無にかかわらず、極めて不適切、不謹慎でもある。
衆院予算委員会で「配慮を欠いた。おわびし、撤回する」と陳謝したのは当然だ。

　これに対して野党は、桜田氏の罷免、辞任を求めて政府を厳しく追及している。

　国民民主党の玉木雄一郎代表は桜田氏の発言を「安倍政権の体質を典型的に表している」と訴え、
立憲民主党の枝野幸男代表も「この６年余りの政治の象徴ではないか」と批判している。

　だが、これでは池江本人をそっちのけに政権批判、政局化を図ることが目的であるとしか映らないではないか。

　自身の名が声高に叫ばれる国会の紛糾を、池江自身は、どう聞くか。彼女を励ますための行動を模索する人々は、どう見ているか。
想像力の致命的な欠如は、五輪相も野党も同等である。これ以上、失望させないでほしい。

　桜田氏は質疑の中で、オリンピックの基本原則「五輪憲章」について「話には聞いているが、読んでいない」と述べた。

　昨年の参院予算委では、東京五輪の大会ビジョンや３つの基本コンセプトを聞かれて答えることができず、「事前通告がなかった」と言い訳した。

　これらの事実のみで、五輪相の適格性を疑うのは十分である。池江を政局に巻き込むのは、いいかげんにしてもらいたい。

産経新聞　https://www.sankei.com/column/news/190216/clm1902160002-n1.html

【産経の主張】 がっかり桜田五輪相、五輪憲章読まず大会ビジョンも基本コンセプトも答えられない事実のみで、五輪相の適格性を疑うのは十分

【産経の主張】がっかり桜田五輪相、五輪憲章読まず大会ビジョンも基本コンセプトも答えられない事実のみで、五輪相の適格性を疑うのは十分