【トヨタ】章男「私情人事」の滑稽　裸の王様と「茶坊主」だけの経営陣　グループ幹部「虎の威を借る狐と忠犬ハチ公の二種類しかいない、インチキ動物園」

擬古牛φ ★

★トヨタ章男「私情人事」の滑稽　裸の王様と「茶坊主」だけの経営陣

2018年1月号

「どこをみても虎の威を借る狐と忠犬ハチ公の二種類しかいない、インチキ動物園」。
グループ幹部の一人が吐き捨てる。

　トヨタ自動車が二〇一八年一月一日付で発足させた新経営体制。
これまで四月が慣例となっていた役員人事を前倒しする形で実施、
四人だった副社長を六人に拡充するとともに、六人の専務役員を退任させ、新たに五人を常務役員や系列会社社長から専務役員へと昇格させた。
「『勝つか負けるか』ではなく、『生きるか死ぬか』という瀬戸際の戦いが始まっている。
『適材適所』の観点からベテラン、若手問わず高い専門性を持った人材を登用した」。
社長の豊田章男はまるで「最高の布陣」とばかりにこう自画自賛するが、それとは裏腹に社内の評判は頗る芳しくない。

●「忖度屋シゲちゃん」

　勘違いした狐の代表格と専らなのが、小林耕士だ。系列の自動車部品国内最大手、デンソー副会長を兼務のまま一六年トヨタの顧問に就任、
一七年には同相談役となって今回、副社長に抜擢されたものだが、古稀一歩手前の御年六十九歳。
この年齢での副社長就任が異例なら、相談役からの起用はもっと異例だ。
　否、それどころか小林の経歴で本体の相談役として迎えられたこと自体がそもそも異例中の異例だった。
トヨタの相談役は部屋付き、秘書付き、クルマ付きだ。人手もかかればコストもかさむ。
それだけに従来は副社長ポスト以上の経験者だけにしか与えられない、いわば“特権”だった。
なのに小林は滋賀大学卒業後、一九七二年旧トヨタ自動車工業に入り、人事、財務・経理、国内営業などを渡り歩いて最後の役職は部長止まり。
役員すら経験することなく、〇三年にはデンソーに転じている。
それが破格の待遇を受けたばかりか、今度は副社長、それも序列筆頭でＣＦＯ（最高財務責任者）の称号のおまけ付きだ。
　小林がここまで社長章男に厚遇されているのは他でもない。
「章男が財務や国内営業に在籍していた時代に二度もその上司をつとめ、
公私にわたって面倒をみたことが縁で、兄のように慕われるようになった」（デンソー関係者）ためだとされている。
それだけに「（章男）社長にはアポなしでいつでも会える」というのが大の自慢。
相談役になってからというもの「側近中の側近」を名乗り、役員・幹部人事などにも容喙。
章男の意向と威光をカサに「スマホ一つでどこにでも指示を飛ばし、誰かれ構わず叱りつけるなどまさにやりたい放題」（トヨタ関係者）の傍若無人ぶりらしい。
「去年四月の役員人事で章男社長は調達や海外が長く、経理・財務など全くの畑違いで素人同然の永田（理）を専務役員から副社長に引き上げてＣＦＯに据えた。
『こりゃつなぎ人事かな』と思っていたら案の定、永田は一年足らずでポイ。ただまさか後任に小林を持ってくるための布石だったとは……」。
トヨタＯＢ幹部の一人はあまりの情実人事に呆れるやら絶句するやら。（続く）

三万人のために情報誌　選択　https://www.sentaku.co.jp/articles/view/17535

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