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純粋・応用数学(含むガロア理論)6

394 :現代数学の系譜 雑談 :2021/01/05(火) 17:08:47.78 ID:H7F6BVZC.net
>>379
>>131より 再録)
 "昔々、多分1960年ころの東大の院試問題で
 「群が指数有限の部分群を含めば、指数有限の正規部分群を含む」

(補足)
1.これ、いま思うと、数学として不完全命題だよね
 つまり、有限群なら、常に{e}が正規部分群として取れて、指数有限を満たす。無限群のときは、そうではない(実際、英語圏では、後者がmathoverflowなどで問題とされている>>319-320
 あと、無限群で、無限単純群A∞と、無限対象群S∞(>>320)を考えると、A∞はS∞に対し指数2で、A∞自身が唯一の正規部分群だ。だから、上記命題は自分自身が正規部分群で単純群のときを含むことになる
2.だから、完全な数学命題としては、
 「群Gが指数有限nの部分群Hを含めば、HによるGの剰余類から完全代表系を作って、X={g1H,g2H,・・,gn-1H,H}として、群GよりXへの左からの作用で (下記 orbit-stabilizer theorem) 、n次対象群の部分群G'を作ることができ、群順同型Φ:G→G’から、Gの正規部分群N:=kerΦを取ることができる。商群G/kerΦの位数はm(ここにmはn!の約数(ラグランジュの定理)であり、よって指数有限mの正規部分群Nを含む」
 となるね
3.ところが、上記2項の完全命題は、院試としては向かないのだ。教科書の数学命題としては正しいが、ヒント満載だからね。院試問題としては上記1が正解だろう
4.で、龍氏の動画”定理 群準同型 Φ:G→G’による正規部分群N’の逆像Φ-1(N’)はGの正規部分群である”(>>380)を使うのは院試の答案としてはまずいだろう
 多分、模範答案の採点ポイント落としまくりになるだろうし、そもそものこの定理は、第一同型定理から従うので、第一同型定理の証明には”kerΦ 正規部分群”を使うのが標準で 循環論法になるだろうからね
5.まあ、上記1を見たら、2が浮かぶよう勉強しておけってことだろう

(参考)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BE%A4%E4%BD%9C%E7%94%A8
群作用
(抜粋)
群作用(英: group action)は、群を用いて対象の対称性を記述する方法である。


任意の群 G に対して自明な作用 (trivial action) は、群 G 全体が X 上の恒等変換を誘導する、つまり G の任意の元 g と X の任意の元に対して g ・ x = x が成立することをいう。

つづく

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