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高校数学の質問スレPart408

704 :sage:2020/11/24(火) 04:11:30.08 ID:NO3rnOYH.net
以下は不定方程式: s^3-st^2-t^3 = 1 が
単数方程式に帰着するという部分の説明

計算機のほうは超越数論(とくにbakerの結果)絡みで
解の上限を具体的に得て計算していたような気がする
とくに整数論的アルゴリズムじゃなかったような?
整数論的といえば古くからskolemのp進法的手法がある

f(x)=x^3-x-1∈Q[x] とおく.
fの全ての複素数根をα,β,γとおく.
f(x)のQ上の最小分解体をKとおく.
Kの実共役体と虚共役体の個数はそれぞれ0と6
整基底の計算により Kの整数環は A:=Z[α,β] となる
また,代数体Kの判別式は -12167 = -23^3 となる.
Kの判別式の値とKのQ上の拡大次数から
Kに含まれる1の冪根は ±1 のみである

ディリクレの単数定理より
Aの基本単数系は2個の基本単数からなる.
それらをη,φとおく

f(x) = (x-α)(x-β)(x-γ) より
f(s/t) = (s/t-α)(s/t-β)(s/t-γ)
t^3*f(s/t) = (s-tα)(s-tβ)(s-tγ)
∴ s^3-st^2-t^3 = (s-tα)(s-tβ)(s-tγ)

s^3-st^2-t^3 = 1 だから
s-tα,s-tβ,s-tγは Aの単数となるので

s-tα = ±η^(e1)*φ^(e2)
s-tβ = ±η^(e3)*φ^(e4)
s-tγ = ±η^(e5)*φ^(e6)
を同時に満たすように3つの符号および
整数e1,e2,.,e6の組を選ぶことができる

単数方程式に帰着されるというのはこういうこと
基本単数は具体的に計算するアルゴリズムがあるので
η,φはα,βだけの式で具体的に表すことができる

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