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現代数学の系譜 工学物理雑談 古典ガロア理論も読む52

325 :現代数学の系譜 雑談 古典ガロア理論も読む :2018/08/13(月) 21:04:53.27 ID:LUqhd4ZE.net
>>321 追加

http://www.taiyo-g.com/shousai169.html
ブラウン運動の動力学理論 太陽書房

著者 翻訳者 作品の分類 ページ数
エドワード・ネルソン 井口和基 物理学 189

概要
本書はアメリカの数学者故エドワード・ネルソン(Edward Nelson)の『Dynamical Theories of Brownian Motion』の日本語訳である。ネルソンはユニークかつ名文家として知られた。純粋数学の難しいことをすっきりとした名文で記述し、単純明快平明に語るその文章は、およそ数学者たるものこのようにあれと言われ、同業者に多くの読者やファンを持った。本書はそんなネルソンの代表作の1つである。

彼は1964年『Feynman integrals and the Schrodinger equation』、および1966年『Derivation of the Schrodinger Equation from Newtonian Mechanics』において数学の現代的な確率論を数理物理学に応用する研究を行った。
これらの論文は、1個の量子である1電子運動を古典力学の形式を用いてランダムな確率場の揺らぎの中の運動とみなすことから1電子の量子力学を構築可能であることを証明した画期的論文である。すぐにネルソンはこれらの研究に関する講義を行い、それを一冊の本にしたためた。それが本書である。

それ以来、この手法は「ネルソンの確率量子化(Stochastic Quantization)の方法」と呼ばれるようになった。この結果、量子力学には、ハイゼンベルグ(Heisenberg)流、シュレーディンガー(Schrodinger)流、そしてネルソン流の3種類の等価な量子力学構成法があり得ることが判明した。その後10年ほどの間ネルソンの方法は知る人ぞ知る数理物理学における、いくぶん異端的な量子力学という扱いを受けていた。

しかしながら、1970年代後半になって我が国の保江邦夫がこのネルソンの確率量子化の手法の重要性に気づき、本格的に研究を開始した。保江はそれを用いて「散逸のあるシュレーディンガー方程式」および熱・統計力学の金字塔の1つであるオンサーガーの線形散逸理論の数学的基礎を与える「オンサーガー−マクラップ公式」を導いた。

つづく

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