kindle セール情報 part189

ラノベに偏見があるから、村上春樹がラノベと呼ばれるとアンチって話になるんだろうけど、ラノベはラノベで優れた点が色々とある。
文体が口語に近く、より多くの読者に受け入れられやすいとか、（リアリズムよりも）より自由な設定ができるため大きな物語や風変わりな話を作りやすいなどなど。

アガサ・クリスティーはキャラクター小説であり児童書にも多くの作品が収録されているので、ラノベに分類する人はいるだろうね。
宮沢賢治の場合は、『セロ弾きのゴーシュ』、『グスコーブドリの伝記』など一部の作品は、ラノベに分類してもいいという人はいそう。
芥川龍之介の場合も、『妖婆』や『魔術』などは現代風のやさしい語彙に置き換えれば、『キノの旅』や『ダンタリアンの書架』の挿話でも通用しそう。

一方、安部公房やカフカの場合は、物語の抽象度が高く文体も難解なのでラノベと言う人は少ないのではないか。

いずれにしても、SFもそうだけど、ラノベも万人が納得する分類方法は存在しないため、村上春樹の作品がラノベかどうかの結論は出ないだろうね。